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利回りマウント、元本7割保障etc. 投資詐欺にひっかからないためには「投資の常套手段を知れ」

「師匠」「先生」の利回りマウントや「元本7割保障」が詐欺の王道

『経済学で読み解く正しい投資 危ない投資』 まずこの手の詐欺では、「師匠」とか「先生」と呼ばれる謎の上級会員を紹介するのが王道です。そして、そこから利回りマウントの飽和攻撃。あなたのやっているまともな投資法に対して「え? その程度の利回りで満足ですか?」とありとあらゆる罵詈雑言を浴びせてきます。 「うちなら年利20%で回りますよ」とか、「月利5%とか余裕でしょ」とか、あり得ない数字が飛びます。この年利20%と月利5%というのが詐欺師の常套句です。今回紹介したケースは月利4%なので、詐欺師としては控えめかもしれませんね(笑)。  あと、元本7割保障といった相手を安心させる話はだいたい噓です。元本保証について詐欺師はだいたい7割から9割ぐらいのレートを提示することが多いようです。さすがに100%と言うと噓っぽいので、事故っても死にませんといった程度のやや控えめな数を見せて安心させます。  しかし、もちろん彼らに保証なんてできるわけがありません。そもそも、消費者金融で借金させて入金させられる時点でなにかが違うって気づけよ! 

詐欺はかかわる人すべてを不幸にする

『経済学で読み解く正しい投資 危ない投資』 あと、詐欺師は被害者を増やせるだけ増やして最後に逃亡します。なので、被害者が増えている間はちゃんと配当をしてくれることが多いです。カモ釣りが終わるまでの間、カモに騒がれたら困るじゃないですか。  そして、だいたい2年でカモは枯渇します。その時点でこの手の詐欺会社は破綻し、主催者は逃亡します。  さらに残念なことがあります。破綻までの間に騙された被害者が加害者となってほかの人を勧誘していたりするんです。関わる人すべてを不幸にする。詐欺は本当に恐ろしいですね。 <文/上念司 構成/日刊SPA!編集部>
1969年、東京都生まれ。経済評論家。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一名誉教授に師事し、薫陶を受ける。リフレ派の論客として、著書多数。テレビ、ラジオなどで活躍中
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