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とんねるず「買うシリーズ」。スギちゃんの“648万円腕時計”の相場に異変!一時は2000万円超

2022年2月頃から値上がりしているモデルも

デイトナ全体の平均値(2022年春頃が最も高値)

 その一方で、2022年2月頃と比べても、「値上がり状態」となっているモデルが多々存在します。  そういった値動きとなっているのが、オメガの多く(スピードマスター3570.50など)やカルティエの90年代後半モデル(サントスガルベW20067D6など)、パテックフィリップカラトラバの90年代後半世代(5026Jなど)であります。  それらの多くは、以前は「目立った値動きをしない」といった印象でしたが、2022年頃から活発に動くように変化したのです。  例えば、カルティエサントスガルベのW20067D6は、2020年時点で約29万円で購入可能だったのが、2022年8月には約101万円に到達。現在では、140万円台にまで達しているのです。  ですから現在相場は、「2022年春に急上昇したモデルは値下がり」となっている一方、「オメガやカルティエのようにずっと値上がり傾向」というモデルもあるわけです。

2022年春の相場は何だったのか

カルティエ全体の平均値(右肩上がりだといえる)

 これまでの中古相場は、「この時期は値上がり/値下がり」というように、全体的な傾向があったといえますが、現在は値上がりと値下がりが「混在」しているのです。  また、2022年春の急上昇を『異常値』とするならば、デイトナ等の人気モデルを含めても、「ずっと右肩が上がり」だといえるため、かつて起きていた「下落トレンド」とは異なる状況だといえます。  私個人的に、今の状況は2020年の緊急事態宣言が開けた直後の時期に近いと感じます。当時は、新型コロナの影響によって多くの腕時計が値下がりしていましたが、緊急事態宣言解除後にやや回復。ただ、デイトナやノーチラスといった人気モデルは、そこまでのV字回復とはならなかったのです。  そのため、「もう上がらなさそう」だと思って油断していたのですが、2021年になるとそれらは急上昇。いきなり値動きするようになったのです。  現在のような状況は約2年に渡って続いていますが、以前の例を踏まえると、急に上昇するという場合もあるため、油断は禁物だといえます。<文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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