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「受けます。僕しかできないでしょ」 石丸伸二氏が明かした次の可能性

経済対策は「僕しかできない」と自信たっぷり

 石丸氏は都知事選を戦ううえで「政治再建」「都市開発」「産業創出」の3つの柱を掲げたが、1つ目の政治再建は選挙期間中に半ば達成している。その手段の一つとして、石丸氏は政治のエンタメ化に言及し、「まずは都民の政治に対する関心を高めたい」と話してきたからだ。  投開票日にも「政治再建というのは特定の誰かが政治を変えるという意味ではなくて、政治というのは都民、国民の意識でしかないので、その意識が少しでも変わってきたのであれば、自分にとっても大きな成果です」と語っていた。  つまり、次に都市開発と産業創出を実現するなら、必ずしも都知事である必要はないのだ。小池都知事のブレーンとなって、東京の経済対策を推し進めることは十分可能だ。「僕しかできないでしょう」には、元為替アナリストで都知事選候補者としては最も経済に精通する人間だという自負が込められている。

最後の街頭演説の地は、元三菱UFJ銀行員だった石丸氏にとって思い出の地、丸の内。感極まって言葉に詰まる場面も

都庁職員にも石丸氏に期待する声が

 実は、都庁職員のなかにも石丸氏に期待する声はあるという。都政担当記者が話す。 「職員のなかには『都知事が変われば現場は混乱するだろうけど、石丸さんなら一緒に仕事をしてみたいという気持ちはある』と話す人が何人もいた。というのも、石丸さんは安芸高田市議会とは衝突しても、市職員のことは必ず守っていたから。自分たちのボスを決める選挙の候補者なので、多くの都職員が安芸高田市議会の動画もチェックしていたようです。 そんな職員たちの期待の背景には、小池都知事の“密室政治”もある。小池さんは3人ほどの主要ブレーンとだけ話し合い、多くの政策をトップダウンで決めるため、たびたび現場は混乱してきた。今回の都知事選で自らの実績として訴えていた、0~18歳全員を対象に月5000円を支給する『018サポート』もその典型。都の幹部の多くが発表の前日に知らされたため、誰が担当するかもわかっていなかった。石丸さんなら職員の声にも耳を傾けてくれるのでは?という期待があったようです」  もちろん、副都知事のハードルは低くない。現状4人の都副知事の枠は元ヤフー社長の宮坂学氏らで埋まっている。そもそも「自分の存在感を薄める石丸さんを小池都知事が起用することはない」(都政担当記者)という声もあれば、「石丸氏の本命は来年の広島県知事選だろう」(週刊誌記者)とも囁かれている。それでも、都知事選で奇跡とも言える結果を残した石丸氏なら、もしかして……? 石丸劇場のその後にも注目したい。 <取材・文・撮影/池垣 完(本誌) 吉岡 俊>
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