更新日:2024年09月04日 16:43
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「体を弱らせる国の陰謀」エアコンをつけない主義の母が心変わりした“まさかの出来事”

実家でぐったりしていた母

 ところがそんなある日、順子さんが実家へ立ち寄ってみると、母がグッタリしている。呼びかけても、しどろもどろの返答しかない。すぐに車で病院へ連れて行くと、熱中症との診断。75歳という年齢もあり、安静をとって3日ほど入院することになってしまう。 「心配な気持ちとともに、『だから、あれだけエアコンを使ってと言ったじゃない!』という怒りもわいてきましたが、弱っている母を責めるのは違うとひとまず深呼吸。そして、ワガママで頑固な母が快適に入院生活を送れるよう、病院の個室を準備しました」  すると母は、病室でもエアコンをつけないとダダをこねはじめ、順子さんと言い合いになりかけてしまう。そこへ入ってきた医師と看護師が、やさしく説得をスタート。順子さんはひとまず2人に説得を任せ、いったん自宅へ帰宅している。 「翌日、母の着替えなどを持って病院へ行くと、エアコンがついていて驚きました。しかも母は、『昨日の夜は、すごくよく眠れた』と超ご機嫌。入院中にエアコンを使うようになったことで快眠できるようになり、『快適に過ごせる』と大喜びしていました」

嘘のようにエアコンに依存

エアコン

※画像はイメージです

 退院した母は嘘のようにエアコンに依存し、「はぁ~、快適!」「エアコンがないと生きていけない」「エアコンをつけるようになって、カラダがラク」と繰り返しているのだとか。順子さんも、一安心。夫や子どもを連れて実家へ遊びに行きやすくなったと大喜びしている。 「クーラーの使いすぎはカラダにとってよくないとは思いますが、命にかかわるほど暑い日も少なくありません。母は入院で済みましたが、熱中症で後遺症が残ったり命を落としたりする人もいるようなので気をつけてほしいです」  そして順子さんは、「まわりがしつこくエアコンの使用を提案する理由についても、もっと真剣に考えてほしいです」と付け加えた。昨今の夏は、健康が脅かされるほど暑い日も多い。まわりの意見やエアコンの風も取り入れつつ、残暑を快適に過ごしてほしいものだ。 <TEXT/山内良子>
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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