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自民党総裁選、石破茂氏の勝利が「それほど意外な結果ではない」ワケ/倉山満の政局速報

国民人気だけでは足りない「決選投票」

抜け出したのは、小泉進次郎・石破茂・高市早苗。普段なら、およそ総裁候補になれるような人たちではないが、「選挙に負けるかも」となると、第一法則が発動する。最も国民人気が高い小泉進次郎氏が抜け出し、石破・高市が追う展開となった。 しかし小泉氏は、あまりに若すぎた。討論会での発言も不安定で「これで総理大臣が務まるのか」と不安を与えるには十分だった。急失速。 石破・高市が猛追、小泉も離されまいと「三強」の状態となった。他の候補は、もはや「通行人」の扱い。 ただし、あまりに候補者が多すぎて、誰もが決定打を欠く。自民党総裁選は、1回目の投票で過半数を得る候補がいないと、上位2位で決選投票を行う。そこで、議員同士の合従連衡がカギとなる。 ここで第二法則が発動する。三人の間で議員票の奪い合いが激化、他の候補も決選ではどの候補に乗るか、五里霧中・暗中模索・百鬼夜行。権謀術策が繰り広げられた。

派閥を解消すると真の派閥抗争が激化する

そこで二つ目の理論である。自民党が派閥解消を言い出したら、真の派閥抗争が激化する。事実した。『週刊SPA!』の連載では、他にもアクターを紹介したが、真の派閥の領袖は三人だと紹介してきた。すなわち、麻生太郎元首相、菅義偉前首相、岸田文雄現首相である。 この中で、もっともはやく旗幟を鮮明にしたのは菅前首相。小泉進次郎氏の応援を表明したが、石破茂氏との接近も囁かれていた。 麻生元首相は投票日前日になり、高市氏を応援すると決めたとの報道が流れた。 岸田首相も投票日当日に、石破応援すると決めたとの報道が流れた。 基本的に、この流れで当日の投票は読み解ける。
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「小泉では太刀打ちできない。高市では危うい」の声が広まり……
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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