更新日:2024年10月10日 18:48
エンタメ

人命救助で話題の“医師兼アイドル”を直撃。ファンから「お医者さん姿も尊い」というコメントも

 2024年9月6日、白金高輪のライブスタジオ「SELENE b2」がまばゆい閃光に包まれた。この日行われたのは、4人組アイドルグループ「NEOアラモード」の「MEGA ALA ナイトフェスティバル」。各々のイメージカラーに身を包んだ彼女たちがステージに立つと、それは4輪の花にもみえた。  同グループは、元宝塚歌劇団・千幸あき氏がオーディションによって選りすぐったメンバーで結成された。アイドルの可憐さにくわえ、ダンスのキレや演出の細やかさにも見応えを感じさせる本格派。わずか結成4ヶ月とは思えないその実力は、ファンの心を掴んで離さない。  グリーンの衣装を纏ってパワフルに踊る姿が印象的な北村舞香さんは、医師としても働く。東京駅で人命救助を行っている動画が拡散され話題を呼んだため、ニュースで知った人も多いだろう。医師でアイドル。異色の二刀流を実現させた北村さんに話を聞いた。
北村舞香さん

北村舞香さん

「人命救助した日」はレッスン終わりだった

――人命救助の動画が拡散されたことで、多くの人が「自分があの場にいたらどうしていたかな?」と考えたことと思います。メディアでコメントを求められた北村さんが、「たとえあの場で救命行為ができなくても、状況を観察してくれる人がいることには意味がある」という趣旨のことをおっしゃっていたのが印象的でした。 北村舞香(以下、北村):あのときは、ちょうどNEOアラモードのレッスンが終わって帰宅するところでした。道の真ん中に倒れている人がいるのが見えたのですが、周囲の様子から「何かしないと」という雰囲気は伝わるものの、医療従事者がいる印象を受けませんでした。すぐに医師であることを伝えて、救命活動に移りました。  おっしゃる通りで、たとえその場で救命行為ができなくても、それぞれの人たちが現場を見てくれることは重要な意味があります。患者さんの様子がどうであったかを教えてくださることは、その後の治療選択にも生かされる場合があるからです。

医療の世界とアイドルの世界、共通しているのは…

北村舞香さん

イメージカラーはグリーンだ

――飛躍するかもしれませんが、「目立つ動きをしていない人にも一定の役割がある」というのは、社会においても同じかもしれませんね。 北村:はい、私もそのように考えています。医師の仕事について言えば、日頃患者さんと接してさまざまなケアをしてくれる看護師さんたち、薬剤についての知識が豊富な薬剤師さんたち、庶務を一手に引き受けてくれる医療事務の方々など、さまざまな医療スタッフの方々がいなければ医師の腕がどれほどよくても医療は成立しません。  私たちがアイドルとして舞台に立たせていただいているのも、プロデューサーや日々支えてくださっている運営の皆様はもちろん、ライブ当日の音響・照明・機材などを担当する方や誘導する係の皆さんがいてこそですよね。ありがたいことに、私は自分がやりたかった仕事を2つともさせていただいています。そうしたことに対する感謝を常に感じられる人間でありたいとは思っています。
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アイドルを目指したきっかけは…
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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