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“横浜家系ラーメン”、激しい出店戦争が勃発か。フードコートさえもラーメン店の“激戦区”に

フードコートもラーメン店の激戦区に

 将来的な激戦化が予想されるのがフードコート。ギフトは2022年10月期の決算説明会にてフードコートへの出店を強化するとの意向を示していました。この領域への出店が成功すると、数百から500店舗規模にマーケットが拡大されると話しています。  ただ、足元ではフードコートに集中して出店している様子はありません。  フードコートは施設そのものが集客装置になり、他店舗との相乗効果に期待ができます。また、出店したモールに連鎖的に出店できる可能性も高いというメリットがあります。  スペースの関係上、調理機器が限られるため、セントラルキッチンを使って提供できる中堅以上の会社でなければ出店できません。店舗数を拡大したいガーデンやギフトには最適な形態なのです。  ただし定期借家であり、期間満了で契約が終了します。途中解約もできません。リスクの高い出店形態でもあります。「壱角家」は2020年1月に初のフードコート出店を行い、2024年9月までで7店舗を展開しています。

フードコートの雄「魁力屋」、その強みは?

 フードコートの難しさに、ファミリー層がメインターゲットだということもあります。「壱角家」や「町田商店」はターゲットが学生や若い会社員。女性や子供向けのメニューに強みがありません。  ファミリー層の中でも、父親や高校生の子供など、利用客が限られてくるでしょう。オペレーションを考えると、メニューを増やす選択はしたくないはず。それを克服して出店攻勢をかけるのか、今後の注目ポイントとなります。  フードコートに強みを持つのが昨年12月に新規上場した魁力屋。フードコート型の店舗は32店舗で、全体の2割を占めています。  魁力屋の特徴はメニューの豊富さにあります。ラーメンは背脂醤油、みそなどの他に定食の幅も広くなっています。子供用のメニューも整っており、ロードサイドやフードコートに適したメニュー構成です。勢力拡大を目指す中堅ラーメン店による、激しい出店攻勢が幕を開けようとしています。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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