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コロナ後の航空業界「次の一手」に。キャセイパシフィック航空、ラウンジ&個室ビジネスが“超贅沢”だった

香港のラウンジとプレミアム・エコノミークラスを体験

 香港では「ザ・ピア」ファーストクラスラウンジを経験した。朝、早い出発のためホテルでの食事は叶わなかったが、ラウンジではそれ以上のダイニングが用意されていた。洋食と中華の朝定食のある中で中華を頼むと、焼きそばを中心におかゆと小籠包が用意され身体を温めてくれる。
キャセイパシフィック航空

香港国際空港内の「ザ・ピア」ファーストクラスラウンジの朝定食

 他にアラカルトでワンタンメン、フルーツプレートやワッフルなども頼める。航空機が目の前の仮眠ソファなども見ることが出来て、快適さを垣間見ることが出来た。ファーストクラス利用者など利用条件をクリアした人はもちろん、全て無料で利用できる施設だ。
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「ザ・ピア」ファーストクラスラウンジの仮眠ベッド、「デイ・スイート」

リニューアルされたプレミアム・エコノミークラスは、ヘッドレスト部分のデバイダーが大きくなっており、読書灯が装備されていた。シートは広い座席間隔に加え2-4-2の余裕のある座席幅と跳ね上がるフットレストなど、パフォーマンスが高いと感じられた。
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新しいプレミアム・エコノミークラスシート

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プレミアム・エコノミークラスの昼食でポークロール

 さらに、15.6インチの画面で楽しむ機内エンターテインメントや陶器の食器で食べる機内食の品質も高く、全体的なフライト体験は非常に満足のいくものだった。  日本人客室乗務員のAiさんは、特にヘッドレストの隣席とのデバイダーでプライバシーが保てると話した。収納が増え、パーソナルな照明も自慢と話す。
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プレミアム・エコノミークラスを説明してくれたAiさん

最上の旅路で気になる運賃は

 これらの機内サービスは、成田から往路5時間、復路3時間半を過ごして香港へ導かれるのであるが、キャセイパシフィック航空の公式ホームページから予約を検索すると、閑散期の航空運賃は燃油サーチャージ込みでエコノミークラス往復6万420円、プレミアム・エコノミークラス10万1920円、ビジネスクラス18万8800円と出てくる。手の届かない範囲ではない。  ビジネスクラス「アリア・スイート」をはじめとする新たなプロダクトは、顧客体験の質を向上させ、競合他社との差別化を図る重要な要素である。コロナ後の復活を遂げるエアラインとして、キャセイパシフィック航空の今後の動向に引き続き注目していきたい。 <取材・文・撮影/北島幸司>
航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing
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