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「想像の100倍寒かった」関東から「盛岡」に移住した30代男性の後悔。「娯楽がパチンコか飲み屋しかないのも辛い」

娯楽が少なく、神奈川に帰りたくなった

食や寒さに驚いたという中山さん。神奈川に帰る決定打になった出来事をこう話す。 「寒さや食に飽きるのは、ある程度想定内ではありました。1番辛かったのは、娯楽が少ないこと。私は野球が好きなのですが、プロ野球の試合は年に1試合ぐらいしかないし、観に行きたいと思ったら新幹線で往復2時間かけて仙台に行くしかない。お金もかかるし、なかなか頻繁にはいけませんでした。娯楽といえば、パチンコか、飲み屋か。私はギャンブルも酒も嫌いですので、本当にやることがない。周りに友達もいないし、休みの日に会社の同僚と会いたくもない。話し相手もいないし、冬になると寒さで気持ちが落ちるんです。これはもう、関東に戻るしかないと思いました」

仕事をやめて実家ぐらしに

中山さんは2年間盛岡に住み、結局神奈川に帰った。 「最後の半年はかなり悩みましたが、やっぱり神奈川に帰ることにしました。盛岡にいると転職活動もロクにできませんので、実家に帰りました。盛岡は良い街ですし、食べ物も美味しいし、今でも大好きな都市なのですが、自分の覚悟が足らなかった。旅行で短期滞在するのは楽しいけれど、住むとなると苦しい。高い授業料でした」 気に入った場所でも、実際に住んでみると全く違う景色に見えることは多々あると聞く。移住する前に雰囲気を確かめる、住んでいる人に聞き込みをするなど、十分に下調べをしておく必要がある。 <TEXT/佐藤俊治>
複数媒体で執筆中のサラリーマンライター。ファミレスでも美味しい鰻を出すライターを目指している。得意分野は社会、スポーツ、将棋など
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