「あえて自分から孤独になろうと」キャリア重ねた48歳、滝藤賢一が「苦しまないといけない」と語る理由
NHKの連続テレビ小説『虎に翼』における、ヒロイン寅子(伊藤沙莉)の上司・多岐川幸四郎役での好演を筆頭に、近年も登場のたびに印象を残している滝藤賢一さん(48歳)。
自身のファッション本も出版しているオシャレさから、俳優の枠を超えて高い人気を誇っています。
上映中の映画『私にふさわしいホテル』では、のんさん演じる新人作家・中島加代子の前に理不尽な壁として立ちふさがりながら、意外な関係性も見せていく大御所作家・東十条宗典役で存在感を放っています。
そんな滝藤さんに、のんさんの印象や、滝藤さん自身が感じてきた“理不尽さ”への思いを聞きました。
またキャリアを重ねたいま、さらに深まっているという“孤独”への実感も明かしてくれました。
――作家・柚木麻子さんの同名小説を、堤幸彦監督(『SPEC』シリーズ、『20世紀少年』3部作)が映画化した作品です。最初に脚本を読まれたときは。
滝藤賢一(以下、滝藤):めちゃくちゃ面白いと思いました。その時点で、堤監督でのんちゃんが主演と聞いていたので、「絶対やりたい!」と思ったのですが、東十条という人間が年齢的にもキャラクター的にも僕ではない気がしてしまい正直、やっていいのかなと迷いました。
まあ、迷ったとか言いながら、やると決めてましたけど(笑)。あまりに面白かったので。
――「山の上ホテル」で撮影できたことも、参加できた魅力のひとつだったのではありませんか?
※山の上ホテル……東京神田駿河台の高台に建築されたクラシックホテル。川端康成、三島由紀夫、伊集院静ら多くの作家に愛された「文化人のホテル」として知られる。老朽化により休館したが、2024年11月15日に明治大学が土地と建物の取得を発表。改修工事が予定されている。
滝藤:山の上ホテルで撮影できるなんて思ってなかったんですよ。その頃には閉館することも分かっていたし、当然セットだろうと。使わせてもらえると聞いた時は奮えました。実際の場所でやったほうがモチベーションも違ってくるし、映画に追い風を感じました。
――のんさんとは、朝ドラ『あまちゃん』(2013)で少しだけ共演していますね。
滝藤:僕はワンシーンだけだったから1日の撮影だったと思います。
――今回はがっつりでした。
滝藤:のんちゃんは、あの頃と変わらないキラキラした瞳でした。本当に純粋な目をしているんです。ちょうど『半沢直樹』(TBS)を撮っていた頃だから、10年以上経ってると思うんだけど、本当に変わらない。不思議です。
お芝居もまっすぐで一生懸命。言葉にするのは難しいのですが、ストレートにぶつかって来てくれるので、余計なことを考えずに臨めました。
――滝藤さんが演じた東十条の印象は。
滝藤:男尊女卑クソジジイですよね(笑)。今の時代にはなかなかいないヤバイ人。ただ、自分が演じたからということもあって、どうしても僕は東十条のことを好きになってしまうんですよね。可愛らしい人だなと。
なんだかんだ加代子に、簡単に何度も騙されちゃうんですから。
――確かに可愛らしさも感じました。
滝藤:東十条も理不尽さとか不公平さを味わいながら、今の地位まで這い上がってきたんでしょうけど、それを若い世代に同じようにやってしまう。やっぱり最低のやつですね(笑)。
あまりに面白い脚本に「自分がやっていいのかな」
のんちゃんは『あまちゃん』の頃と変わらない
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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(C)2012柚木麻子/新潮社 (C) 2024「私にふさわしいホテル」製作委員会
『私にふさわしいホテル』は全国公開中
公式サイト https://watahote-movie.com/
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