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パチスロ機は「1時間当たりの投資額」が圧倒的に高い…タイパを重視する“20~30代の若者”がハマるワケ

「1時間当たりの投資額」が圧倒的に高いパチスロ機

 ダイコク電機はパチンコ機・パチスロ機の稼働状況を調査しています(「DK-SISデータから読み取る市場の現状と今後」)。それによると、2024年9月における20円パチスロのアウト(遊技機1台あたり1日に投入されたメダルの枚数・発射された玉数の平均)は8470枚。4円パチンコは1万900個。つまり、パチスロは1日平均で16万9000円、パチンコは4万3000円あまりが投じられていることになります。  1台当たりの遊技時間はパチンコが2時間50分、パチスロが3時間50分ほど。この数字をもとに、1時間当たりの平均利用金額を計算すると、パチスロは4万5000円、パチンコが1万5000円となります。

還元率はほぼ同じではあるものの…

 次に台粗利を見ると、20円パチスロは2890円で、4円パチンコは3350円。台粗利とは、1台の遊技機が1日で稼ぐ粗利。つまり、遊技者に還元した後の利益を表します。この数字だけを見ると、台粗利が低いパチスロは還元率が高いように錯覚します。  しかし、実際は異なります。パチスロのコイン1枚当たりの粗利は0.34円。パチンコは0.31円。ほとんど変わらないのです。つまり、還元率はほぼ同じだということになります(パチンコ・パチスロの還元率は85%程度だと言われています)。台粗利に違いが生じるのは、パチスロの方が稼働しやすい(遊技者が1日あたり使う金額の総量が多い)ためでしょう。  それではここまでの数字で何が言えるのか。すなわち、パチスロは時間あたりのコストパフォーマンスに優れているということです。  還元率はほぼ同じ遊技台に対して、パチスロは1時間当たり4万5000円、パチンコは1万5000円投じることができました。仮に還元率が85%だとすると、パチスロは3万8000円、パチンコは1万3000円程度の還元に期待ができることになります。  つまり、パチスロはタイパが良いのです。
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タイパを重視する20~30代の若者たちに刺さっている?
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フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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