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「やっぱり東京に戻りたい」農村の生活になじめない妻と2年で離婚。東北にUターン移住した45歳男性の後悔

久々に会った息子たちのそっけない態度にショック

 ちなみに妻子とは離婚後もLINEで連絡を取り合っていたが、コロナ禍の影響で3年以上会うことは叶わなかった。その影響で次第に疎遠となり、里村さんが面会を希望しても予定が入っているのを理由に断られることが続いた。  それでも昨年と一昨年の冬に会う機会はあったが、息子2人はすでに高校生、中学生に成長。会話もあまり続かず、面会時間は予定を切り上げて終わった。 「子供たちの態度が他人行儀というか、義理で一応父親に会っている気がして辛かったですね。私が取った行動の結果と言えばそれまでですが、自分が思い描いていた家族で田舎に住んで……という将来像とは180度違う姿になってしまった。  地元には飲んで一緒に騒げる友達は多いけど、先走りすぎたかもしれません。妻はもともと自己主張をするタイプではなく、私の地元に移り住むのは反対でも言い出せなかったのかなって。今さら口にしたところで仕方ないですけどね」

退職・移住・就農で生活が激変するのは当たり前

 そう言って遠くを見つめる里村さん。退職に移住、就農のうち、どれか1つだけでも夫婦にとっては大きな問題だ。それが3つ同時となれば生活環境が激変するのは当然で、新たな問題が起きないわけはない。  後になって「やっぱりダメだった」では取り返しがつかない。まずは退職する前に本当に後悔しないか、その先のビジョンに対するリスクがどの程度あるのかしっかりと考慮すべき。  そのうえで夫婦お互いが納得いくまで話し合ったほうがいいかもしれない。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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