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「家族全員で信号無視」外国人観光客が殺到する北海道で“ルール違反”が多発。線路内に入り“人身事故”も発生

小樽―倶知安間の函館本線も外国人観光客だらけ

 また、別の日には小樽へ。札幌から向かう普通列車は昼間の時間帯なのに混雑している。車内は筆者の目算だが、7割は外国人観光客だ。  小樽駅の到着ホームは列車から降りた乗客で埋め尽くされ、改札口に降りる階段付近では誘導の係員が立っている。コロナ禍の間には見られなかった光景だ。  ちなみに隣のホームには、ニセコの玄関口である倶知安行きの普通列車が停車。冬場の小樽―倶知安間は外国人だらけになり、昨シーズンにはあまりに混み過ぎて途中駅で乗客が乗れなかったこともあったほどだ。  そのせいか日中はそれまで1両での運行が多かったが、2両など車両数を増やして対応しているようだ。それでも車内は座席が埋まり、立っている乗客も多い。スーツケースやスキー、スノーボードなどの荷物を抱える外国人が何人もいて、確かに1両だったらキャパオーバーになっていただろう。  小樽―倶知安―長万部の通称“山線”と呼ばれる函館本線のこの区間は、北海道新幹線の札幌延伸に伴う廃止がすでに発表済み。だが、小樽から途中の余市駅までの区間の利用客は1日約2000人と多く、おまけにドライバー問題によりバス転換の目途も立っていない。  冬場には外国人観光客が殺到するため、沿線住民や観光客の移動手段に大きな支障をきたすのは明らかな気がするが……。

子連れの母親が平気で信号無視

小樽駅前の横断歩道

小樽駅前の横断歩道。赤信号中に渡る外国人観光客が後を絶たなかった

 小樽駅前にはバスターミナルがあり、市内や余市・倶知安方面など各地に向かう路線バスの拠点になっているが、おたる水族館や市内を一望できる天狗山のロープウェイ駅に向かうバスの乗り場はやはり外国人の乗客が目立つ。  でも、筆者が個人的に気になったのはバスターミナルと小樽駅を結ぶ横断歩道だ。  赤信号でも平気で渡る外国人観光客があまりに多かったからだ。たまにバスが通る程度とはいえ、子連れの母親が平然と信号無視する姿はやはり気になってしまう。  目の前には【信号を守りましょう!】という立て看板もあるが日本語のみの表記で、外国人たちにはまったく伝わっていないようだ。
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中華系外国人の聖地と化した無人駅。1月には人身事故が発生
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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