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春とヒコーキのミステリアスボーイ、土岡との出会い。“寡黙で笑顔を見せない男”は落研で全国2位になった

なぜ最初から落語が上手だったのか

そういえば、この時に土岡の落語を最初に見たときから、今の今まで土岡が噛んだり、言い間違えたりするところを見た記憶がない。ぐんぴぃのはありえないぐらいある。 土岡は高校時代、数える程度しか声を発することがなかったそうだ。ではなぜ、あんなにも流暢に土岡は話すことができるのか? 私が思うに、高校時代に全く喋らなかったことで、土岡の脳と口の連携の精度が恐ろしく高まったのだろう。(ずっといいかげんに喋っているやつが、いいかげんにしか喋れなくなることの逆) そして、授業が終わるとすぐに帰宅してラーメンズやバナナマンのDVDを見漁っていたそうだ。ずっと面白いことしたいなあと思っていたんだろうなあ。 そこからの4年間、土岡が落語に真剣に取り組んでいく姿ははたから見ていてとても楽しそうであった。

「落語家・土岡」も見たかった

芸人が向いていないということではもちろんないが、土岡が落語家になった姿を見てみたかったなあと思うときがある。 落語がうまいとか面白いとかはもちろんのこと土岡には昭和の名人のような風格、気品があるなあと思う。三代目の桂三木助師匠とか鼻が高くて雰囲気が似ている。シュッとした都会的な雰囲気もあれば、逆に朴訥とした雰囲気も持ち合わせているし。 普段の土岡は何を考えてるかあんましよくわからないが、落語を通すと土岡の持つ茶目っ気や毒のある人間性が浮かび上がってくるのもとても素晴らしい。 でも、こんだけ面白いやつなので、落語家になってたとしても、芸人になった姿も見たかったなあと思わされたんだろうなあ。 <文/町田>
ぐんぴぃの友人。芸人としての活動もしている。@saisaisai4126
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