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モー娘。OG 高橋愛が語るリーダー論

高橋愛さん

高橋愛さん

 仕事をする際には、「リーダー」が必要である。「リーダー」はメンバー全員をまとめ、組織を成功に導くべく動き、心を砕くも時に代表の責任として怒られることがあり、またメンバーから妬まれることもあるわけだが、では、どんなリーダーが理想的なのか。

 20歳にしてモーニング娘。の「リーダー」になり、現在はミュージカル「ウェディング・シンガー」のヒロイン役として、そして夏にはエステー主催のミュージカル「赤毛のアン」の主役・座長として俳優陣をリードする立場にある女優・ミュージシャンの高橋愛さん(26)にリーダー論を聞いた。

――そもそも、モーニング娘。のリーダーはどうやって決まるのですか? 「そろそろあなたがリーダーだよ」的な空気のようなものがあるのですか? 投票ですか? 指名ですか?

高橋:基本的には、年功序列で指名されるんですよ~。私もそうなのですが、「サブリーダー」になった時点で分かるものです。これはルールのようなもので、大体繰り上がりで決まります。もちろん、サブリーダーが、いる時、いない場合もありますが、そういった時はプロデューサーのつんく♂さんから「あなたどう?」みたいなオファーはあります。

――モーニング娘。のリーダーになるまでリーダーというか、「部長」や「生徒会長」みたいなことをやった経験はありますか?

高橋:まったくないですっ! 私、どっちかというとバカなので、リーダーになった時だって「えぇ~? そんなの無理だよ!」みたいな感じだったと思います。ただ、モーニングのサブリーダーになったということで、「サブリーダーになった時点で、いつかはリーダーになるだろう」という覚悟はありました。ただ、それが早かったんですよね。

――リーダーだった藤本ミキティがわずか1か月ほどで卒業しましたもんね。

高橋:いろいろ覚悟はしていましたよ。その頃、グループが変わろうとしていました。中国人のメンバーが入ろうとしたりして、どうしよう……みたいなことを考えたりもしていました。当時はメンバー同士も、私もサブリーダーのガキさん(新垣里沙)とぶつかったりもしていました。

私自身は本来リーダー気質ではないので。あんまり、何かを思ってもガツンと言わないというか……。言わなくてはいけないんだけど、ガキさんは私とは逆で放っておけないんですよね。ガキさんは「やっぱリーダーが言うべきでしょ? 立場的にさ」みたいに話し合いを主導してくれました。

――女性だけをまとめ上げる大変さってありましたか? なんか「女の園」ってけっこう色々面倒なことがあるんじゃないか……なんて勝手に思ってしまうのですが。

デビュー当時の高橋愛さん

デビュー当時の高橋愛さん

高橋:モーニングに入ったばかりの時は、先輩がたくさんいましたし、大変なことがいっぱいありました。怒られることもありますし、とにかくイッパイイッパイだったんです。でも、自分が上になってからは「女子だから大変」ってことは特にないですよ。そこは「女性をまとめあげるのが大変」というよりは「組織をまとめあげるのは大変」ということではないでしょうか。

メンバー同士でも、たまにケンカとかありました。そんな時は「仲良くやろうよ!」なんて私から言ってましたね。なんだか部活みたいな感じだったと思います。私自身、部活(合唱部)をやっていた時、部長とかはやったことがありません。だからリーダーになった最初は不安しかありませんでした。「モーニング娘。」と言う時さえ噛みましたし、「高橋愛」という自分の名前さえ噛むほどでした。

そんな人が組織を引っ張れるのかな? と正直思っていました。といいますか、自分が引っ張れると思ったことはありません。だから、私がいた頃のモーニングだって、みんなと一緒に作り上げたものだと思っていますし、自分が引っ張ったとは思っていません。

――なんだか世間で言うところの「リーダー」のステレオタイプとは違いますよね。

高橋:ガッツリ系ではないのが悩み。でも、初代リーダーの中澤裕子さんから、「愛ちゃんらしくやっていいよ」、と言われ、気が楽になりました。私は言葉で伝えるのが上手ではなく、態度で伝えるほうだったんじゃないですかね。もちろん、言葉でないと伝わらないこともありますが、行動で示せるようになればいいかと思いました。

――オレの背中を見ろ、みたいな感じですか?

高橋:そうそう! そういう風になるよう、頑張り続けなくてはいけないんです。

◆「泣いちゃう」ことで信頼を得る

――何か、メンバーから信用される具体的方法ってあったのでしょうか?

高橋:泣いちゃう。

――ハッ? どういうことですか……???

高橋:私は泣いちゃうんです。この子には今言わなくちゃ! なんて思うと、そこで泣いちゃうんです。「モーニング娘。こうじゃなくちゃダメなんだよ!」みたいなことを力説するとさらに泣いてしまいます。外からは「また愛ちゃんが泣いているよ(笑)」なんて言われますが、我慢できなくて……。泣く相手が一番下の期のメンバーだろうが、泣くほど真剣にぶつかっていました。それでもしかしたら信用してもらえたのかもしれません。「愛さん真剣なんだ……」とね。

――さっき、サブリーダーだった新垣さんと高橋さんの関係について少し伺いましたが、モーニング娘。におけるサブリーダーの役割とリーダーとの分担について教えてください。

高橋:それほど厳密にあるわけではなく、私たちの場合は、「じゃあ私はリンリンにこのこと言うから、ガキさんはジュンジュンに言って」とか言っていましたかね。序列が何かあるというわけではなく、自然とガキさんがまとめてくれていました。私は、どちらかと言えば頼りないリーダーだったかなぁ。

だから、世間で言うところのいわゆる典型的な「リーダー」ではなかったと思います。つんく♂さんからは、「アットホームなモーニング娘。にしたい」とは言われていました。私がリーダーの時は、アットホームな雰囲気にはなったかなとは思います。

ガキさんとの関係でいえば、互いにフォローし合うものだったのでは。リーダーがすべてをやるのではなく、誰かが悩んでいたら、私たちのどちらかが声をかけるようにしていました。何せ同期ですからね。

――だったら新垣さんは、自分がリーダーになった時、高橋さんがいなくて困ったんじゃないですか?

高橋:確かに2人いたから良かったことが多かったかもしれませんね。私がいなくなったから、ガキさんも心細くなったことはあるし、一時期すごく連絡を取ったりしていました。私が卒業してから、メンバーの年齢がすごく下がったので大変だったかもしれませんね。 <取材・文/中川淳一郎>

⇒【その2】に続く http://nikkan-spa.jp/408472

 高橋愛さんが現在出演しているミュージカル「ウェディング・シンガー」は、福岡・博多座:3月23日(土)~24日(日)/岩手・岩手県民会館大ホール(貸切公演): 3月27日(水)~28日(木)/東京・日本青年館:3月31日(日)にて上演。

 また、高橋愛さんが主役のアン役として出演する、エステー株式会社主催のTOURSミュージカル「赤毛のアン」は、高橋さんと共演するキャストのオーディションを3月22日(金)の名古屋を皮切りに全国7都市で実施。

 同公演は8月11日(日)から全国8都市で行われ、全公演、全席無料で観客を招待する。4月上旬から6月末まで、公式サイトのほか全国のドラッグストア等に設置する応募ハガキより応募できるチケットプレゼントキャンペーンを行う予定。

●TOURSミュージカル「赤毛のアン」公式サイト
http://www.st-musical.com

― 元モー娘。高橋愛が語るリーダー論【1】 ―




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