更新日:2014年01月17日 23:21
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こんな60歳がいていいのか!? 安齋肇還暦博覧会開催

 深夜の長寿番組『タモリ倶楽部』の名物コーナー「空耳アワー」で“ソラミミスト”としておなじみの安齋肇さん。いつもヘラヘラして適当なこと言ってるだけのおじさんに見えるが、実はイラストレーター、アートディレクターとしても活躍している――というかそっちが本業なのである。「リゾッチャ」のキャラクター、NHK「ジャストポップ・アップ」のタイトルアニメ、小泉今日子や奥田民生のツアーパンフ、「週刊文春」の近田春夫氏の連載「考えるヒット」のイラストなど、誰もがどこかで一度は安齋さんの作品を目にしているはず。SPA!の人気連載「バカはサイレンで泣く」のタイトル文字も安齋さんの手によるものだ。
安齋肇さん

「anzai expo 60」開催中の安齋肇さん。背景の油絵は安齋さんのお父さん作。

 そんな安齋さんの還暦を記念した展覧会が開催されている。題して「anzai expo 60 安齋肇 還暦博覧会」(渋谷・パルコミュージアムにて6/2まで)。60年の人生の歩みと多彩なアンザイワールドを60のキーワードで見せる。「Tシャツアンザイ」「チラシアンザイ」「レコジャケアンザイ」といったアートワークの展示はもちろん楽しいが、安齋さんの代名詞とも言える“遅刻”について関係者が綴る「遅刻アンザイ」、みうらじゅん氏撮影の写真による「泥酔アンザイ」のコーナーも見逃せない(関係者の話によれば、今回の展示の搬入にも安齋さんはしっかり2時間遅刻してきたそうだ)。「考えるアンザイ」コーナーでは、近田春夫氏書き下ろしの「考えるヒット」特別編も展示。ムチャ振りの原稿依頼と展示準備でテンパった安齋さんの様子が生々しく伝わってくる。  とにかく安齋さんらしくバラエティに富んだ遊園地のような展覧会。にしても、あんなヘラヘラしたおじさんが還暦だなんて、そのこと自体にビックリだ。やっぱりそれなりに感慨のようなものはありますか、安齋さん? 「この博覧会をやったことで、いろいろ振り返れたところはありますね。人生ひとめぐりした感じというか。だから、これからはもっと好きなことやっていいんだーと思って。なんかそういうお墨付きをもらったみたいな」って、今までも十分好きなことやってきたんじゃないんスか!? 「いやー、だって、こうやって展示できちゃうんだもん。もっと展示できないようなことをやりたいですね」 ⇒【写真】「Tシャツアンザイ」のコーナー
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=441497
Tシャツ

「Tシャツアンザイ」のコーナー。安齋さんデザインのTシャツが並ぶ。

 いつものヘラヘラした調子で今後の抱負(?)を語る安齋さん。今回の展覧会のチラシに、みうらじゅん氏が「こんな人が先輩だと思うと幸せな気持ちになってくる」とのコメントを寄せているが、本当にそのとおり。こんな還暦がいる限り、日本はまだまだ大丈夫。そんな気にさせてくれる展覧会なのであった。  詳細は「anxai expo 60 安齋肇 還暦博覧会」公式HP (http://anzaiexpo60.haction.co.jp/)を。 <取材・文/新保信長>
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