イラクに辛勝したサッカー日本代表。オーストラリア戦に向けて残った最重要課題とは?
サッカー日本代表は6日(木)、ロシアW杯アジア最終予選グループBの第3節でイラク代表と対戦し、2-1で勝利した。日本は前半26分、原口元気のゴールで先制。後半15分にFKから同点に追い付かれたものの、終了間際に途中出場の山口蛍が右足一閃。劇的な決勝ゴールを沈め、苦しみながらも勝ち点3を獲得した。
勝ち方は劇的だった。エンターテイメントとしては、ある意味圧勝するよりも遥かによい仕上がりだった。だが、やはり勝ったのをいいことに試合の本質の部分を見失ってはならない。「内容は良くなかった。ただ勝ったという結果だけが収穫です」。試合後、何人かの選手がそう語ったとおり、予選2連敗中のイラクを相手に日本は苦戦を強いられた。軽快な動きを見せたのは原口元気と清武弘嗣の2人くらいのもので、全体的に重たいプレーに終始。2次予選初戦でシンガポールを相手に0-0で引き分けた時のような「圧倒的に攻め続けながらもツキがなかった」という展開ではなく、「普通に苦戦した」というべき内容で、日本代表の現状がそのまま表れた一戦となった。この日、出色の出来だった原口は独力で何度も左サイドを突破し相手の脅威となったが、原口がいなければ後半さらに押し込まれる展開になっていたのは明白だ。全体を押し上げる回数が減っていれば守備の時間が長くなり、イラクに勝ち越し点を決められてしまう可能性も大いにあったし、少なくとも山口の決勝弾は生まれなかった可能性が高い。
なにか1つを修正すれば済むような状況ではなく、課題を挙げればキリがないというのが現状だ。この先の最終予選や、(出場できればの話だが)その後の本大会に向けて1つでも多くの課題を解決し、チームの完成度を高めていかなければならない。
そんな数ある課題の中でも、11日(火)に行われるアウェイでの対オーストラリア戦に向けて修正が急務な事項がある。セットプレーにおけるディフェンスだ。
劇的勝利も課題は山積み
フリーライターとして雑誌、Webメディアに寄稿。サッカー、フットサル、芸能を中心に執筆する傍ら、MC業もこなす。2020年からABEMA Fリーグ中継(フットサル)の実況も務め、毎シーズン50試合以上を担当。2022年からはJ3·SC相模原のスタジアムMCも務めている。自身もフットサルの現役競技者で、東京都フットサルリーグ1部DREAM futsal parkでゴレイロとしてプレー(@yu_fukuda1129)
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