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緊急事態宣言を延長するなら、内閣総辞職を約束せよ!/倉山満

安倍首相よ、緊急事態宣言を延長したいのならば、内閣総辞職を約束せよ!

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22日、緊急事態宣言から2週間が経ち、首相は「国民の努力がより一層必要な状況」とし、行動の見直しを求めた。しかし、努力の先で、政府は何をしてくれるのか 写真/時事通信社

 南無妙法蓮華経! 自民党と官僚機構が政権担当能力を失い大混乱する中、創価学会と公明党だけが正気だった。  安倍内閣は、「経済対策になっていない経済対策」を示した。これに対して異を唱えたのが、公明党である。支持母体の創価学会から「これでは学会員はほとんど対象とならない!」と抗議が来て、突き上げを通り越して、公明党議員は吊るし上げの状態と化したとか。政府方針として閣議決定したにもかかわらず、山口那津男公明党代表は「国民一律10万円」を安倍晋三首相に要求。 「連立離脱」を突きつけて、政府方針を撤回させた。10万円でも足りるかどうか不透明だが、最初の案よりは遥かにマシなのは間違いない。多くの人の命が救われたのは認めざるを得ないだろう。  大恥をかいたのが、岸田文雄自民党政調会長だ。「国民一律10万円」は岸田氏も唱えており、自民党の大半が賛同したが、首相官邸は蹴散らした。本欄で再三再四お伝えしているように、安倍首相は麻生太郎財務大臣と二階俊博自民党幹事長と組んでいる限り、怖いものはない。二人の実力者と一部の側近だけで、自民党の多数が求める提案を拒否した。  ところが、本気で怒った創価学会は敵に回せない。我が国において権力とは、拒否権のことである。創価学会抜きでは、今の自民党も安倍首相も選挙ができないのだから、逆らうことができないのだ。しかも創価学会・公明党は政府の政策を即座に精査し、拒否権を行使して安倍内閣の決定を覆した。  情けないのは、7年も政権を独占させてもらいながら何の実績もないばかりか、疫病対策もできない安倍内閣とその支持者だ。自民党内の「なんちゃって減税派」は、日ごろは「未来を考える」「日本を護る」だのと偉そうなことを言っているが、いざという時には数だけ多くて何の役にも立たない。しかも己の無力を詫びるかと思いきや、SNSで有権者を相手に大上段に説教している。こうした状況に、保守の国民が最も絶望している。まさか、創価学会と公明党に日本を守ってもらう羽目になるとは、思わなかっただろうから。  陰鬱な日々が続くが、理由は簡単だ。ただでさえ昨年10月の消費増税で景気が悪化している時に、コロナ禍で緊急事態宣言である。政府がまともな補償もしないで経済活動を止めたのだから、当然だろう。  さて、誰もが「こんな緊急事態宣言など、さっさと解除してほしい」と望んでいると思うだろう。ところが今の政権は、この危機が少しでも長く続いてほしいと考えているかのようだ。
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今、緊急事態宣言の解除を、誰が最も望むのか
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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