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有事の今、日本国民を殺す政治家は誰だ?/倉山満

今や日本国民は政府に殺されかねない有事である

言論ストロングスタイル

(左から)吉村洋文大阪府知事と長野恭紘別府市長。首相も都知事もパフォーマンスに熱を上げる前に、日夜奮闘を続ける2人を見習うべきでは? 写真/時事通信社・別府市公式サイト

 アキエ・アントワネット! 安倍倒閣運動の急先鋒である。緊急事態宣言で国民が我慢して外出を控えているというのに、首相夫人の安倍昭恵は、コロナ警戒発言の翌日に大分に団体旅行に出かけていたとか。  前回「アキエ・アントワネット」の所業について書いたら、今度は安倍晋三本人が「ルイ16世」とあだ名をつけられた。日曜日に優雅に犬と戯れ、芸能人とのコラボ動画を流して、国民の怒りに火をつけた。普通の国なら革命が起きてもおかしくない状態だ。  では、こんな安倍自民党内閣を誰が守っているのか。枝野幸男である。この男、野党第一党党首に居座っている。この状況で、一切、安倍自民党を批判しないどころか、ことごとく正論に反対する。そして野党はまとまれない。今の日本政治は「安倍・枝野談合体制」だ。  これでは国民は怒りの持って行き場が無い。平時なら選挙に行かないという選択肢もあるが、今や日本国民は政府に殺されかねない有事である。自分の身は、自分で守らねばならない。  こまめに買い物をして生活必需品を買っておく、うがい・手洗い・入浴・太陽を浴びる運動など、日ごろ以上に免疫をつける努力をする、などできることは限られているが、やれることはやっておいた方がいい。新型コロナは8割の人にとってはタダの風邪だが、他の肺炎と同じく不治の病になりかねないし、伝染病だ。正しく警戒すべきだ。  こういう時に大事なのは、心のありようだ。個人としては、貯金が目減りするのを覚悟しておくしかない。  そして、何が正しいことなのか、世の中を見極めることだ。  今次コロナ対策で最も大事なのは、人心の安定である。もともと日本人は善良で、我慢強く、公共心があり、清潔で衛生的だ。現に、人口当たりの死亡者数が驚異的に少ない。初動で誤らず冷静に対処すれば、「日本だけコロナ騒動と無縁」の状況も可能だったはずだ。  ところがクルーズ船は「コロナウイルスの生産地」と化した。感染者、死亡者ともに、クルーズ船は別枠である。また、武漢にいち早くチャーター機を飛ばしたまでは良いが、旅客を隔離せず解放した。これでは、政府がコロナウイルスを撒き散らしたようなものではないか。  等々、政府の失態は数えだしたらキリがない。そして、「首相官邸が風評被害の発信源」という状況に陥った。東日本大震災の再現である。これでは、人心の安定どころではない。そして医療崩壊寸前の状況である。コロナ対策に追われ、多くの医療が停滞している。たとえば、不妊治療などは止まっている状況である。これが、「手術が行えない」などという状況にまでなったらどうなるか。
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無力な安倍政権を支え続ける枝野幸男
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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