“マッチングアプリでモテそう”。中型バイクの免許取得を目指した40歳独身男
アラフォーともなると、新たな趣味などを開拓しなければ出会いも期待できない。特にコロナ禍ともなれば、人とのコミュニケーション自体も減ってきている。そんな中、中高年の趣味としてにわかに人気が高まっているのが中型バイクだ。
薬剤師の田中大樹さん(40歳・仮名)は、大学病院に併設された調剤薬局に勤めている。大学病院は夜勤もある勤務のため、休みの日も寝て過ごすか、ネット動画を観るだけで趣味も特にないと彼は言う。
「夜勤中に、50代も後半になる上司が、“趣味はバイクでツーリング”って語りだしたんです。彼は思い立った時に、海を見に行ったり、自由に出かけられるのが楽しいって言う。“君も40代になったのに、趣味がないとつまらない人生だよ”と言われて、ちょっと興味を持ち始めたのがきっかけでした」
中型バイクを運転するためには、普通自動車免許を所持していても新たに免許の取得が必要だが、高速での走行も可能ながら車のような車検も250ccクラスなら必要なく、マンションなどの狭い駐輪場でも駐車が可能なため、都会暮らしでも所有しやすいと言える。
「車を買うのにはコスト的に厳しかったのですが、バイクならなんとか維持できそうだったんです。ネットでツーリング画像とか観ていたらワクワクしてきたし、“バイクの免許を取ると世界が広がるよ”という言葉に後押しされて、教習所に通い始めました」
そこには、田中さんなりの思惑もあった。
「誕生日を迎えて40歳になって、ちょっと焦ってきたんです。彼女もいないし、このまま独身かなって思うと急に不安になって。たまにマッチングアプリとかもやってみようかと思うのですが、趣味とか自慢できることがない。バイクってなんかちょいワルみたいで、かっこいいかなと」
しかし、運動は高校時代のバスケットボール部以来だったという田中さん。思った以上に身体が動かなかったという。
「最初に教習代を一括入金したので、辞めるにやめられず。先生の教え方が、ヘルメットをかぶって聞いているせいなのかわかりづらくて。身体をこう動かすっていうのがいまいちよくわからない。教習所の説明は原付とか乗ったことがある人向けに感じたんですよ」
40歳、独身。バイクの教習所に
“マッチングアプリでモテそう”という下心
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