更新日:2023年03月19日 17:11
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最新のベンツCクラスに乗ってみてわかった長所と5つの欠点

 クルマ好きの腕時計投資家、斉藤由貴生です。    普段、W140型Sクラスという、古き良き時代のメルセデスに乗っている私ですが、今回最新型のCクラス(W206)を3日間借りることができたため、最新のメルセデスベンツについてレビューしてみたいと思います。

ベンツの乗り味

W206型 C200セダン

W206型 C200セダン

 メルセデスベンツの味付けは、W220型Sクラスから日本車に近くなったといえますが、そうなったことにより、より多くの人に受け入れられる操作性になったといえます。  90年代まで、メルセデスベンツはステアリング機構に「ボール&ナット」式を用いていましたが、W210型Eクラスからは「ラック&ピニオン」を採用。ただ、W210は構造が変わったといえ、味付け自体はW202等、「ボール&ナット」を採用していた車種に近かったといえます。  それがW220型Sクラス以降からは、味付けが変化。それまでのベンツが「片手で運転しにくかった」のに対し、W220型からは、「マックのハンバーガーを食べながら、片手で運転できる」セッティングになったといえます。  W124等を愛する往年のベンツマニアからは、こういった味付けが嫌だという声もある一方、扱いやすくなったのも事実。私は、古いベンツも好きですが、片手で運転できるベンツは、「それはそれで楽で良い」と思います。  Cクラスは、2000年に登場したW203型から、イージードライブのほうへ舵を切ったといえるものの、W204型に至るまで、現行車と比べると、まだ「往年のドイツ車風味が強かった」といえます。  それが、現行の1つ前、W205型からは、さらに日本車に近くなり、乗った感覚を一言でいうならば「セルシオみたい」といった感じに。セルシオに近いとはいえ、コーナー時の踏ん張りなど、「ここぞ」という場面ではドイツ車らしさを見せるというのがW205の特徴だと感じましたが、今回のW206もそれに近いと思いました。

日本車に近くなったのは良いことか?

「日本車に近い」ということは、一見褒め言葉ではないように見えるかもしれませんが、決してネガティブな意味ではありません。  ベンツマニアが「名作」と認めるような古いメルセデスベンツ(90年代頃までの車種)は、初めて乗ったとき、「これのどこがいいの?」と思われるような硬さ、扱いづらさがある一方、長く乗っていると「だんだん良さがわかってくる」という感じがあります。乗ってから、1時間ぐらい運転し続けて初めて「良さ」が分かり、その後は何時間でも乗っていたくなるのがこの世代のベンツの特徴だといえます。  その一方で、それら古いベンツと同世代の日本車は、クラウンなどが代表するように「スーパースムーズ、イージードライブ」という味付け。当時のベンツとは真逆といえたわけです。こういった味付けの日本車は、乗り込んで運転し始めた瞬間は「すごく良い」となる一方で、30分も乗っていれば飽きてきて、2時間経てば体に疲れが出る、といった具合だったといえます。  つまり、90年代頃までのベンツは長距離が快適。一方、クラウンなどの日本車は、街乗りが快適だったわけです。  そして、現行Cクラスに代表されるような「日本車に近くなったベンツ」は、どうかというと、従来から定評のある長距離の快適性に加えて、街乗りといった近距離の快適性も「日本車並みに良くなった」ということになるわけです。
1つ前のCクラス、W205後期最終型の内装

1つ前のCクラス、W205後期最終型の内装

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Cクラスの良さ
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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