低収入業界でも年収1000万円を支払う企業が出現。人手不足の領域で“希少人材”になれる4つのポイント
空前の賃上げムードが広がっているが、長らく「稼げない」と言われる業界にも1000万円プレーヤーはいる。なぜ、ここにきて大きな地殻変動が起きているのか? また、ベースアップの潮流はさらに広がっていくのか、専門家に話を聞いた。
ここ最近、「人手不足」による人件費の高騰が盛んに報じられている。だが、大幅なベースアップを実現できているのは一部の大企業ばかり。慢性的に賃金を低く抑えられている業界にも広がるのか。
「コロナ以降の求人難や物価高を背景に人材確保のため、大幅な昇給や初任給の引き上げに踏み切る企業が地方の中小企業でも相次いでいます。’23年の昇給額は例年の倍近い額となりました。これはバブル時代の水準です」
そう話すのは、企業経営者向けに給与制度セミナーを行う給与コンサルタントの北見昌朗氏。
実は、「薄給」と呼ばれる業界でもここにきて大きな地殻変動が起きているという。
「昇給が目立つなか、今年度の最低賃金引き上げに向けた議論で39円増の“全国平均1000円”の達成が焦点となっている。東京都では、39円増だと1111円となり、相当数の企業が初任給の引き上げを迫られることになる。高卒初任給が上がると全体が底上げされることになりますが、求人難と物価高、最低賃金引き上げの3要因で、高卒初任給20万円の時代が目前です」(北見氏)
’23年の昇給額はバブル時代の水準に
高卒初任給20万円の時代に突入
この特集の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ