更新日:2023年10月29日 10:15
仕事

早期退職を迫られ…“残業代ボッタクリ”50代が「働き方改革」に苦言。俺らに死ねと言っているようなもん――50代会社員の嘆きトップ5

早期退職やリストラに倒産……サラリーマンに押し寄せる厳しい現実。今回は50代の会社員に聞いた“本音”のなかから、反響の大きかった記事トップ5を発表。第1位はこちら!(集計期間は2018年1月~2022年12月まで。初公開2018年5月17日 記事は取材時の状況)  *  *  *  労働環境の改善をはじめ、“働き方改革”を推進する企業も増えてきた。社員に「残業させない」方針をとる会社も少なくないと思うが、なかには残業代で月収の不足分を補ってきた人もいるはずだ。ライフステージも後半に差し掛かると、家の購入や子どもの学費など、なにかとお金がかかる。そんななか、残業代を失い現実を突きつけられた中年サラリーマンたちは今……。 残業おじさん

残業代をもらえずに阿鼻叫喚の中年社員たち

 東京駅地下にある安居酒屋に、夕方五時半にフラフラと現れたのは、大手情報系企業に勤める丸岡さん(仮名・50代)と、その知人で電子機器製造メーカーに勤務する原田さん(仮名・50代)。  二人は席に着くなり、19時までに注文すれば一杯190円で飲めるという生ビールと290円のポテトフライ、それにだし巻き卵をそれぞれ二つずつ注文し、タバコをふかし始めた。 「早く家に帰ったって家に居場所はねぇし、残業代も無くなっちまったから、こうやって時間潰すしかねぇんだよ」  こうつぶやいた丸岡さんは、運ばれてきたビールのジョッキを勢い良く飲み込んだ。丸岡さんは大学卒業後、現在勤める会社の子会社に就職。バブル全盛の’80年代後半に親会社へ出向し、そのまま採用された。  子会社で優秀な業務成績を収めていた丸岡さんの年収は、当時900万円超。さらに「働けば働くほど儲かる」という時代背景もあってか、残業代が月給を上回ることも珍しくはなかった。さいたま市郊外にささやかな一軒家を建て、社会人の娘、大学生の息子もいる。

働き方改革で激変

 これと言って派手な人生を過ごしてきたわけでもないが、このまま定年を迎え、退職金をもらってつつましく老後を過ごす。そう「勝手に思い込んで」いたのだった。 「働き方改革? なんて誰が言い出したんだかね。残業禁止っておめぇ、バカじゃねーのか? クビをちらつかされて、給料も下げられ、そのうえ残業までするな、なんて。俺らに死ねと言っているようなもんだ」(丸岡さん)
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