日本の“体操服窃盗事件”に欧米の反応は「吐きそう」
今月18日、和歌山県で高校の総務課長が体操服を盗み逮捕された。過去には山口県で盗んだ制服を500点以上貸し倉庫に隠していた男性が逮捕されるなど、こういった事件はもはやおなじみになっている感もある。実際、大手掲示板やSNSなど、ネット上の反応を見てみると「またか……」といった諦めに近い反応がほとんどだ。
では、すっかり“慣れてしまった”日本人ネットユーザーに対し、児童虐待や幼児性愛に厳しい欧米のネットユーザーは、この事件をどのように捉えたのだろう?この事件を報道したサイトのコメント欄を見ると、かなりのショックだったことがうかがえる。
JAPANTODAYライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
「こいつは病気だよ……」
「震えがきた」
「神様。ニュースを読んで吐きそう」
特に衝撃的だったのは「着るために盗んだ」という部分。この動機に関しては、「そもそも体操服を盗む理由が分からない」というコメントも多かった。
「お店で買えるのに、なんでわざわざ盗んだんだ?」
「本当は別のものを盗みたかったけど、おかしいフリをするために体操服を盗んだんじゃないのか?」
まさに欧米の感覚では「理解不能」な様子。SNS上では「彼は使った体操服が欲しかったんだよ。かなり残念な奴だな」と丁寧に解説するユーザーや、「盗まなくたって買えばいいのに。東京に行ったとき売ってるのを見たよ」と語る「日本通」も現れた。
こういった反応を見ると日本人のイメージがガタ落ちにならないかと心配になるが、一方では理解(?)を示すコメントも。
「みんなが暗い部屋で正常位しかヤラなかったら、世の中つまらなくなるよ。盗んだのはダメだけど、『特別な性癖』があるのは仕方ないだろ」
「性癖としては無実だろ。ただ家宅侵入と窃盗はちゃんとラインを引かないと」
犯罪を犯したことに関しては処罰されるべきだが、「個人の趣味嗜好は自由であるべき」というのも、ある意味欧米的な考え方なのかもしれない。
このような事件が多発するのには日本人の性的嗜好が関係しているのだろうか? あるユーザーは社会的な制度に注目している。
「こういう人たちは物を盗むことで、女性を手に入れた気分になるんだよ。(体操服は)女性としてのアイデンティティを示すものだからね。日本にはこういうもの(制服など)がかなり多いから」
つまり、こうした事件が欧米の人にとって珍しいのは、「そもそも海外には制服や体操服がないから」という意見だ。たしかに有名私立校などは別として、欧米では制服や体操服で男女を区別することは一般的ではない。「うちの街でも自転車の次に多かったのは下着の泥棒だよ」という声もあり、必ずしも“好み”だけの問題ではないのかもしれない。
とはいっても迷惑な事件なのは間違いない。文化・社会的な背景こそ違えど、家宅侵入や窃盗が犯罪なのは世界共通だ。 <取材・文/林バウツキ泰人>
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