AWA世界王者から“Mrパーフェクト”へ――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第86回
“ミスター・パーフェクト”に変身したヘニングは、1989年のほとんどを“ヒットマン”ブレット・ハートとのシングルマッチ・シリーズに費やした。カートもブレットも二世レスラーで、TVインタビューでは「お前のオヤジよりもオレのオヤジのほうが強い」と怒鳴りあった。
ハウスショー(Bクルー)のメインイベントはアルティメット・ウォリアー対アンドレ・ザ・ジャイアントで、そのすぐ下のセミファイナルがカート対ブレットのシングルマッチだった。
ウォリアー対アンドレのシングルマッチの“平均タイム”は約30秒だったため、カートとブレットは毎晩のように20分超の、それも闘うたびに試合内容がちょっとずつ進化していくシングルマッチを積み上げていった。ふたりの試合は、ほかのWWEスーパースターズがドレッシングルームから出てきて、通路の奥のほうからそれを観ながら勉強する“教材”になった。
かなりあとになってからのエピソードではあるが、ブレットは現役時代のベストマッチを「カート・ヘニングとの試合」とふり返った。ふたりともこの時点ですでにキャリア10年以上のベテランだったから、WWEのリングではむしろ遅咲きの部類に入るスーパースターだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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