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“大麻=絶対悪”ではない?「医療用大麻」の実用化が広がる海外とタブー視する日本

海外留学や旅行で大麻に手を出す日本人も

 現在では海外留学や旅行の際に、日本では違法とされる他国の文化に触れるリスクが大きくなっているのも事実だ。今年4月には、スノーボード男子スロープスタイルの強化指定選手2人の大麻使用を受け、全日本スキー連盟は2人に競技者登録の無期限停止処分を科すと発表。メダルの期待がかかっていたバドミントンの桃田賢斗選手が違法賭博に手を染めたきっかけも、海外では合法のカジノだった。
大麻

※写真はイメージです

 アスリートだけが例外というわけではない。日本のあるITベンチャー企業では、受け入れたインターン学生が海外留学の際に大麻を吸っていたことを周囲に自慢し、嗜好品としての大麻の快楽をたびたび語るその姿に頭を悩ませる。  関係者は「最近では学生が海外留学の際に、日本では違法だが他国では合法の大麻などに手を染めているという話をよく耳にします。海外のパーティーなんかに行くと訪問先の友人から『大麻をやってみないか?』とすすめられることも多いようで、大麻の使用を自慢するインターン学生も『合法なら大麻くらいよくないですか?』と開き直っていて、社内では頭を悩ませております……」と口にする。  日本では大多数の人たちが「大麻」をヘロインや覚せい剤のような「ハードドラッグ」と同じものだと考えており、そもそも違法の大麻を所持することが犯罪であることから、こうした認識が変わることは容易ではないだろう。  しかし、すでにイギリスでは大麻の成分を使用したてんかん治療薬が製薬会社によって実用化されているほか、多発性硬化症、糖尿病、アルツハイマー病などの治療への応用にも期待が広がっている。「医療用大麻」の効果が明らかになり合法化へと進んでいる国がある今、超高齢化社会を迎えている日本でも「大麻=危険」という感情的な議論ではなく、何が危険で何がそうでないのか、冷静に議論しなければならない時期が迫っているのではないだろうか。
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海外で期待が高まる「医療用大麻」の実用化
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大麻解禁の真実

欧米で解禁が進む「大麻」なぜ日本ではタブーなのか?

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