筆者は連載第7回「舛添知事の命運を握る「都議会自民党」を野党は攻めきれるか?」で、都議会自民党は舛添知事を延命させようとするが、あるパターンに追い込まれた場合には、あわてて舛添切りを行う、と述べた。もう一度紹介しよう。
〈都議会最大与党である自民党は世論の批判をかわそうと、パフォーマンスで知事批判をするが、本気で「身内」である舛添知事を辞任に追い込むことなど考えていない。
この自民党の「製造者責任」を追及しない限り、舛添知事は延命できるだろう。逆に、自民党が世論から袋叩きにあえば、あわてて舛添知事を辞任に追い込むだろう。
つまり、自民党が舛添知事を追い込まざるを得ないパターンは、以下の3点である。舛添知事を延命させることで、世論の批判が自民党に集中し、
① 衆議院選挙や参議院選挙の情勢が自民党に不利になった時。
② 安倍政権の重要政策(憲法改正など)が邪魔されそうになった時。
③ 都議会議員選挙の情勢が自民党に不利になった時。〉
今回はまさしく、①の状況に自民党が追い込まれたのだ。