男女間のトラブルは、法的に問題なしでも社会的には制裁の恐れも
―[マジで怖い[美女の裏の顔]白書]―
男女間のトラブルは、法的に問題なしでも社会的には制裁の恐れも
性的関係を持った女性から「あなたはヒドイ男だ! 責任を取れ!」、そう言われたら、男性は立場が弱い。一般的にそういうイメージがないだろうか。弁護士の小川恵司氏に聞いた。
「一般に、民事で男女間のトラブルで慰謝料が必要になるのは、内縁関係が認められる場合や、婚姻関係にある場合。自由恋愛であれば法律的な責任はありません。当然、慰謝料も必要ありません」
妊娠した! 中絶費と慰謝料を払え! という震え上がる要求でも、「本来セックスとは子作り行為です。そこにお互いの意思で臨んだのだから、責任も五分五分。中絶費は折半でかまいません。堕胎の苦痛を考えれば、男性側が多く払うのが優しさだとは思いますが」
なお、母体保護法によると、中絶は、法律上は一定の場合しか許されておらず、強制することはできない。
「女性から“妊娠した”と嘘をついて中絶費を請求すれば詐欺になります」
だが、法律上の義務はなくても、女性の怒りを軽視してはいけない。
「この男にひどい目に合わされましたと勤務先に訴えられると、男性としてはダメージが大きい。会社にとっては、どちらが正義かなど関係ないのです。業務に支障をきたし、会社のイメージを悪くした、それゆえにクビなんてこともありえるでしょう」
女性と1対1で会うときは、男性はそれなりの覚悟を持たなければならないという。
「例えば、合意でホテルにいったのに、レイプされたと警察に行かれたら、身の潔白を立てるのは大変な作業です。出会い系などで軽はずみな関係を持つのは危険なことだと思いますよ」
【小川恵司氏】
弁護士
のぞみ総合法律事務所所属。中央大学法学部兼任講師。企業法務、知的財産権、ITなど幅広い弁護を手がけている。著者に『新・名誉毀損』など
― マジで怖い[美女の裏の顔]白書【5】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ