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俺の問題にはなるな――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

『おかねのかみさま』41回めです。

今回も六本木SLOW PLAYの奥で書いてます。

※⇒前回「モヒート」


〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる

〈第41回 スゲくない〉
土曜日 朝 美琴宅(久里浜)
「そもそもなにこの生活」

「エッ?」

「前に、サイゼリヤで酔った勢いで言ったかもしれないけど、あたし彼ピッピと一緒にゴールデンレトリバーのジャスティンくんの散歩をして、夕暮れの七里ヶ浜を歩いて、冷えたモヒートをガッシャガッシャいわせながらかきまわして、彼ピッピの手の甲にミントの葉っぱ乗せてインスタに上げるのが夢だったの」

「パンケーキジャナカッタ?」

「それは冬デートバージョン!」

「ハイ」

「夏でも冬でもいいんだけどね、あのね、そんな日々を思い描いていた元女子大生のわたしが食べてるのは、だし巻きとヤキトリとからあげとポテトでしょ。380度ちがうでしょ。これ」

「シクシク…」

「…」

「チラ」

「嘘泣きしないで」

「ハイ」

「…」
「…」
「…」

「ワカリマシタ」

「?…なに…が…わかったの?」

「リョウリ…ベンキョウ…」

「あー」

「シマス」

「そうなるよねー。生活の質がちょっと向上しちゃう。なんだろなーこれ」

「ウレシイ?」

「素直によろこべない」

「ヨクワカラナイ」

「だいじょぶです。あたしも、料理、おぼえます」

「…」
「…」

「…ヤ」

「?」

「ヤキトリサメチャウヨ…」

「……いただきます…」

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同日 17:45 蒲田 居酒屋リグレット

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