雑学

「予備自衛官」って知ってる? 災害派遣招集に応じても報われない現状

 予備自衛官F氏の場合は、ちょうど失業して転職先を探している時期に熊本地震の災害派遣の招集に応じたために、その後しばらく生活に困窮することになりました。通常の訓練招集での手当はその翌月に出るのでそのつもりでいたうえに、招集後に決まった就職先が遠方だったためにまとまった額の引っ越し代が必要であり、待てど暮らせど振り込まれない給与に悶々とすることになりました。

 さすがに心配になって部隊に問い合わせてみて初めて、予備自衛官を常備自衛官扱いするための諸手続と確認(職歴や扶養、住居手当などの書類の提出を含む)を会計隊がこれから始めようとしていること、そしてその手続き書類を、招集した予備自衛官に書かせて回収したあと、各々の給与額を個別に過去の自衛官歴などを加味して調整したあと、さらに各々の召集に応じた日数について確認して給与計算していくことを聞かされました。そのうえで「各々の予備自衛官の申請書類などと計算結果をチェック、それが終わってやっと、部隊ごとにまとめて予算を請求できることになるので、支払いがいつになるのかわからない」という返事が返ってきました。

「災害派遣招集は熊本が初めてだったし、普段の訓練招集と同額の手当が翌月に出ると考えていました。自衛隊の手当は国が出すはずなのでまさか給料が翌月、翌々月になっても振り込まれないとか、手当の金額すらまだ書類を通してからでないと決められない仕事だったとはびっくりしました。ちゃんと確認してない俺が悪いです。でも、寝耳に水ですよ」と彼はうんざりしたふうに言いました。

 その後、友人たちのカンパによりどうにか引っ越し作業や現在住んでいる場所の清算を終えることができましたが、F氏は「私は友人に迷惑をかけるつもりではなかった。その手当が翌月にあればこんな情けないことにならなかったのに」と嘆いていました。

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「イザ」というとき、すぐに使えるお金がない

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