美しすぎるチョークアーテストがエロティシズムを全開にする「艶画」の世界
では、最後にMoecoさん本人から、今回の個展『艶画』について語っていただこう。
「チョークを始めて約5年。今まではオーダーをもらって描くことが多かったんですけど、そろそろ自分でテーマを決めて、描き下ろしの作品を大々的に発表してみたいな……と。『艶画(つやが)』というテーマは、日本の春画からインスピレーションを受けました。作品のタイトルもすべて過去の春画のタイトルからいただいたものです。女性のみの部分である『色っぽさ=艶』を、女性である私のフィルターを通しながら、私が得意とする写実的なタッチで仕上げてみました。あえて使う色もモノクロと最小限の色に抑えて、『和』のテイストも織り交ぜつつ、観る人たちのインナーに迫るオリエンタルなエロティシズムを表現したかった……。今後は、チョークアートの知名度をいっそう上げるため、あらゆる“異業種”や“海外”とのコラボを積極的に図っていきたいですね」(Moecoさん)
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1276405
なお、『艶画』で発表する作品のいくつかには、ラインストーンやホログラムやネイル用の樹脂を使用し、より目映くしっとりとしたシズル感を出す実験的な試みも取り入れられているという。さらに特筆すべきなのは、微妙なグラデーションを付ける、つまり「チョークをのばして混色する」ための“道具”が「指」であること。筆やペンといった媒介物を通さず、みずからのリビドーをみずからの肉体で作品へと直接注入しているそのさまは、想像しただけでもエロティックではないか!
妙な下心抜きで(?)Moecoさんとコラボしてみたいアイディア・ビジネスマンのキミ、純粋にMoecoワールドに興味を抱いたキミは、今月末に開催される個展にぜひとも足を運んでみてはいかがだろう?
●Moeco chalk art 2017『艶画』
会場:367°カフェ セゾンギャラリー地下二階
住所:東京都渋谷区神宮前3-6-7 SEZON ART GALLERY B2F
期間:1/27(金)11:00~18:00、1/28(土)Reception Party 19:00~22:00
【山田ゴメス】
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」https://nikkan-spa.jp/gomesu(PC版)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)
<取材・文/山田ゴメス>


―[山田ゴメス]―
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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