恋愛・結婚

「家を買えない男は結婚できない」中国のシビアさ

適齢期男女の数は1億8000万人。選ばれるためには男=経済力/女=若さが必須条件。とはいえ、金持ちならいい、若ければいい、というわけでもない。そんな熾烈を極める中国の婚活市場へアラフォー女性ライター、田中奈美が「金亀婿」を求めて参戦! 満を持してお見合いサイトに登録したものの、失礼な男たちとのやりとりに辟易……状況はなかなか進展しないが、今回は実際に婚活中の中国人の男女に話を聞いてみることに。

※前回の奮闘の模様はこちら⇒http://nikkan-spa.jp/131078
『婚活は「条件OKなら即会う」が中国流』

◆彼らと私に相手が見つからない理由──婚活中男女に話を聞く

 自分が本当に求めているものが何かわからない――。

 こうして婚期を逃したのが38歳の男友達だ。彼は北京生まれの北京育ち。広告営業のサラリーマンで、月収は2万元以上。マイホームもマイカーも購入済みでスペック的には完璧だ。

 しかし、そのスペックの高さゆえに好みがうるさい。年は若すぎず熟女すぎない27歳から32歳、性格がよく家庭環境がしっかりしていて、安定した仕事がある美女が条件。しかし、そんな女性はどんどん売れてしまうので、彼の元には来ない。

 選べる不幸があれば、選べない不幸もある。北京から高速列車で1時間ほどの中級都市に暮らす28歳の青年は、大卒ながら親元でニート生活を送る。以前は工場のアルバイトなどをしていたが、月収は1500〜2000元程度。東京では手取り15万円程度の感覚だ。この収入では結婚相手はなかなか見つからない。彼女いない歴28年のまま、「このまま独身かなあ」と本人的にも諦めモード。それでも彼などは一念発起すればまだ可能性はゼロではないだろう。

 が、「僕らなんかもう終わっている」と話すのは30歳の足ツボマッサージ師だ。彼は雇われ店長で、月収は北京で5000元程度。決して高いとはいえないが、共働きならつましく暮らしていける金額ではある。それでも、「僕らみたいな底辺の職業は、それだけで女性の親に反対される」とぼやく。

 中国は階級社会で職業差別は激しく、マッサージ師のようなサービス業は「底辺の仕事」とされる。

 ならば、同業の女性はどうか?と聞くと、「同じ店のコは金持ちの客に見初められて玉の輿に乗るのが夢だから僕なんか相手にしないし、そもそも出稼ぎ同士で北京で暮らしていくのは大変だから」とさらに表情を暗くする。

 中国の習慣として結婚前に男性側がマイホームを用意する。だが、北京や上海など都市部の物件は、とても出稼ぎの男性が買える値段ではない。

 また中国では、戸籍の問題も大きい。北京以外の外地戸籍の夫婦が、子供を北京の学校に入れるのにはコネと多額の「袖の下」が必要だ。自営で商売をしているかサラリーマンなら、なんとかなるかもしれないが、マッサージの仕事ではそれも難しい。

「結局、女性が求めているのは、安全感なのだと思う」と、ある中国の友人は言う。「安全感」というのは、中国の女性が男性に求めるものとしてよく挙がる言葉だ。日本語でいう「安心感」に近いが、もう少し現実的で、「経済的かつ精神的に女性を安心させるもの」というニュアンスも含む。

 金銭に「安全感」を求める女性は極端な拝金主義に走り、「自分だけを大事にしてくれる」男性に「安全感」を求める女性は「経済适用男(収入一般男)」を選択する。これが今の中国で女性が自分の居場所を確実なものにする「知恵」になっているのかもしれない。

 ただ、女性のスペックが高くなると、求める条件も高くなる。

 昨年、オーガニック野菜の会社を起業、月収は2万元前後という30歳の女性は「すごく結婚したい!!」と言いながらも、「大卒男性なら、30代で月収1万元以上は普通、40代になったら2万元以上は当たり前」と話す。

 そんな彼女に、ちなみに月収5000元の足ツボマッサージの男性で素敵な人がいたらどう?と尋ねると、「男性の内面は経済状況にも出るから」と即答。つまりは、そういうことなのである。

⇒『中国は25歳・未婚でもう「剰女」=あぶれた女』に続く
http://nikkan-spa.jp/131080

― アラフォー♀ライターが中国でマジ婚活をやってみた!【6】 ―

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