更新日:2022年11月20日 10:34
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セパルトゥラが「ウルトラセブンの歌」をシャウト! アニソンをカヴァーする海外メタルバンドたち

海外が尊敬する日本のOTAKU

 日本のアニメは、車や電化製品同様、世界中に輸出され、高い評価を得ている。日本初の輸出アニメは、国産TVアニメとしては初となる『鉄腕アトム』である。同作はこれまでに30カ国以上で放映された。日本のアニメは、60年代の黎明期からすでに、北米を筆頭に、アジア、南米、ヨーロッパ、ロシアなど世界中に輸出されている。幼少時に日本のアニメに触れた者は世界中に多く、このことからも日本に対する親しみにつながっていると言えるだろう。  テレビ朝日サイト内の「ジャパニーズ in the ワールド」によれば、2004年には「日本製アニメは世界シェアの60%を超え、ヨーロッパでは放送されるテレビアニメのうち80%が日本製」となった。  日本では2005年頃まで、アニメやマンガの熱心な愛好家は、世間から差別されていた。「オタク」というのは蔑称で、オタク側も自称する際は自虐的に用いていた。  だが海外では、「オタク」は高い評価を得ており、「OTAKU」として敬意を持たれている。日本人は、往々にして自国文化について自虐的にとらえて、「洋高邦低」で過小評価してきたが、実は海外で高い評価を受けているものは少なくない。最近になってやっと、海外における日本への評価が、TVのバラエティ番組や言論系出版物などで取り上げられているのをしばしば見かけるようになった。

X JAPANも海外バンドに人気

 ところで、アニソンと並んで海外のバンドからカヴァーされている日本のバンドがある。そのバンドとは、我らがX JAPANであることは、言うまでもないだろう。We are X!  例えばスウェーデンのパワーメタルバンドDragonlandは、「Rusty Nail」を日本語のままの歌詞でカバーしているし、フィンランドの“メロスピ”バンドSONATA ARCTICAは、来日公演の際、ステージで「Silent Jealousy」を演奏、フランスのシンフォニックブラックメタルバンドAnorexia Nervosaは英語詞の「I’ll Kill You」をカヴァーしている。  日本のバンドのカヴァー曲は、X JAPAN以外はあまり見かけない。海外に知られる日本のサブカルチャーといえば、アニメとX JAPANなのだろう。近年は、海外でBABYMETALが大きな話題となっているが、数年後には、海外の多くのミュージシャンから、BABYMETALの楽曲がカヴァーされているかもしれない。
(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)
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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  だが、実はジャパニーズメタルは、長らく洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 本書は、メディアでは語られてこなかった暗黒の時代を振り返る、初のジャパメタ文化論である。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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