更新日:2022年11月20日 10:34
エンタメ

セパルトゥラが「ウルトラセブンの歌」をシャウト! アニソンをカヴァーする海外メタルバンドたち

<文/山野車輪 連載第15回>

セパルトゥラが「セブン! セブン! セブン!」

 アニソンのカヴァーを行なう日本のメタル・バンドは少なくない。1996年にアニメタルが登場し、社会的ブームとなって以降、アニソンとヘヴィメタルの相性の良さは、それなりに広く認知されるようになった。  アニソンをカヴァーするバンドは、海外でも見られる。まずはアニメタルUSA。ソニー・ミュージック・エンタテインメントによる日本発の企画で結成し、アニソン・カヴァー・アルバムを2枚発表した。ヴォーカルを務めるマイク・ヴェセーラは、LOUDNESSやイングヴェイ・バンドでメンバーだった経歴があり、日本のメタラーには特に人気と知名度が高いヴォーカリストだ。他のメンバーも、日本で人気が高いミュージシャンで固められている。  同じくビッグ・イン・ジャパン(「日本でしか売れていない洋楽ミュージシャン」というネガティヴな俗語)のバンドであるアメリカのMR.BIGは、TVアニメ『HELLSING』(2001年)のエンディングテーマを任されている。ちなみに元メンバーのリッチー・コッツェン<g>も、『ガンダム』シリーズの楽曲のカヴァー・アレンジ・アルバム『哀 戦士・Ζ×R』(2006年)を発表している。  驚きなのが、ブラジルを代表するメタル・バンドのSEPULTURAが、なんと「ウルトラセブンの歌」をカヴァーしていることである。しかも日本語で「セブン! セブン! セブン!」とシャウトしているのだ。ちなみにサビだけでなく、全編日本語で唄いあげている。オタクの方々にはぜひ一度聴くことをオススメしたい。

「ウルトラセブンの歌」のカヴァーがボーナストラックで収録されているSEPULTURA『Machine Messiah』(2017年)。

 そう言えば筆者は以前、同じくブラジルのメタル・バンドANGRAの2代目ヴォーカリストのエドゥ・ファラスキが、「ペガサス幻想」を唄っている映像を観たことがある。  また、フィンランドのメロディックデスメタル・バンドのWHISPEREDは、TVアニメ『銀牙――流れ星 銀――』の「流れ星 銀」を唄っている。彼らは“歌舞伎メタル”と称して、侍や歌舞伎、アニメ、ゲームなどの日本の伝統文化およびサブカルチャーを貪欲に取り込んでいる。ロシアのNEFELIMも、『北斗の拳』の「愛をとりもどせ!」を唄っている。
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イタリアではジブリ作品がデスメタル化
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(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)

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ジャパメタの逆襲

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