危険ドラッグの事件が再び急増中、なにが起きている? 元業者が語る最新事情
「現状はほぼ通販だけの取り扱いらしいけど、繁華街のエログッズ専門店や雑貨店では、また“お香”やら“バスソルト”といった名前で買える店もチラホラあるとか。サツ(警察当局)に見つかるように堂々とはやってないだろうけど……。ネットで捌けるから、実店舗での販売はそうそうないだろうね」
また、池袋や新宿といった繁華街に実店舗を構えていた危険ドラッグ販売店だったが、いまはそのほとんどが「ネット販売」型に移行しているのだという。とはいえ、厚生労働省の麻薬取締部は、インターネット上で危険ドラッグを販売している業者の動向を常時監視し、そのすべての摘発に向けて捜査を進めているらしいが……町田氏は、販売側、購入側、それぞれの身元が分からないように購入可能な方法も確立されているのだと話す。
「危険ドラッグだけじゃない。匿名化ソフトを使えば、ダークウェブ掲示板でシャブ(覚せい剤)や草(大麻)もすぐ手に入る。危険ドラッグもここで堂々と売れる。支払いもビットコインなどの仮想通貨を使えば、ここでも足がつくことはない。あとはダークウェブの中で販売実績をこなし、顧客と信頼関係が構築できれば、もっともっと儲かるシノギ(仕事)になる。規制したって、欲しがる奴がいれば作る奴もいる。またデカい事件が起きると思いますよ」
再び、危険ドラッグが日本社会を不安に陥れる日が来るのか。関係当局はすでに、実態調査に乗り出しているともいうが、果たして――。<取材・文/伊原忠夫>
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