雑学

「キャバ嬢=ギャルの憧れの職業」だった時代に水商売の世界に入った女性の末路



「店がどんどん閉店して別の店を探そうと思ったんですが、28歳じゃどこも雇ってくれないんですよ。歌舞伎町でアラサーは、もう熟女扱い。よほど多くの客を持っていない限り、店を移るのは難しい。チヤホヤされることに浸って大した客も掴んでいなかったので、時給3000円と言われることもザラになっていきました。六本木や銀座など違う地域に移ろうとも考えたんですが、歌舞伎町の客は歌舞伎町にしか来ないので客を移すのは難しい。新しい土地でまた1から客を掴むのも面倒臭くて、だんだん引きこもるようになったんです。当時、住んでいた西新宿のマンションの家賃は15万円。新しい店も見つからず、わずかな貯金を食いつぶしていくうちに、ついに鬱病を発症したんです」

 働けなくなったハルカさんは療養のため、実家に戻ることを決意した。

「しばらく療養して症状は良くなったんですが、どうしても地元で就職する気になれない。職歴がない私が地元でできる仕事なんて工場か飲食店のホールスタッフくらい。立ちっぱなしも辛いので、結局、地元のラウンジで働き始めました。時給は歌舞伎町とまでは行きませんが、実家で暮らすには十分でしたね。真面目な親には『近所で働くのはやめてほしい』と大反対されましたが……。田舎は女のコも少ないのでアラサーでも、ある程度チヤホヤされましたね。その時、客で来たのが今の彼氏です」

 親との折り合いは悪かったものの、彼氏を紹介すると反応は変わったという。このまま結婚するのかと思いきや……、ハルカさんは違った。

「彼は結婚しようと言ってくれたんですが、また私が鬱病になったんです。原因は……同じ店のコと客の取り合いで揉めたんです。その時に、人間不信になって店も辞めちゃいましたね。今は彼に生活の面倒を見てもらいながら細々と暮らしています。結婚したい気持はあるけど、正直、彼の今の収入じゃ少ない気もするし、このまま結婚して彼を信じていいのかも分からない。あと私、家事が苦手なんですよ。キャバ嬢の時なんか、ほとんどゴミ屋敷でしたもん。実家にいると親が色々してくれるし、今はこのままでイイかな……」

 周囲の人間に依存するものの、人を信じられないというハルカさん。現在、家族と彼氏以外の人間との接触はないという。「今は夜の仕事もしたくないんですか」と聞くと、ハルカさんはこう答えた。

「35歳で雇ってくれる店なんか、時給1800円程度のスナックくらいですよ。嫌ですよ、立ちっぱなしでひたすら飲むなんて」

 将来の目的やビジョンを考えず、安易に夜の世界に飛び込む女性は多い。しっかりと稼いで金を貯めるか、自分の店を持つか。歳を取った時に金銭感覚を戻せないのならば、この2択が賢明のようだ。

東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。裏モノ・夜ネタを主に執筆。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。ツイッターアカウントは @ayumikawano
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