「どうせ閑散期だから」大阪の夜の街は休業の店が急増。前回とどう変わったのか
コロナの感染拡大とともに全国各地に要請される「まん延防止等重点措置」。飲食店は感染防止対策の認証店のみ夜9時までの時短営業(それ以外は夜8時まで)となっている。前回の重点措置と比べて街の様子は変わったのだろうか? 大阪の夜の街を調査した。
大阪、北新地。関西2府1県に要請されてから2週間以上経った週末。コロナ前であれば節分の恒例行事「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」(通称:お化けの日)が開催され、各店のホステスが仮装をして街を巡行して賑わいを見せる時期。しかし昨年に引き続き、今年も中止となった。
午後7時をまわっても、人の歩く姿はなく休業中の飲食店が目立つ。前回のまん延防止のときに比べると打って変わって寂しい印象だ。北新地のラウンジに勤務する休業中のホステスに話を聞くことができた
「一応、9時まで営業しているクラブやキャバクラもあるのですが、前と比べると明らかに客の数は減っています。理由はオミクロン株の感染力が強く、これまでと比にならないほど感染者が増えていること。さすがに1万人近くの感染者が出たら誰も飲み歩かなくなりますよ。
それに北新地は元々、2月は閑散期。老舗のクラブはママがきちんとしているから9時まで営業しているけれど、うちみたいな小箱はどうせ開けてもお客さんが来ないから閉めて協力金をもらったほうがいい……という考えです。9時まで開けたとしてもホステスに日給を払わないといけないので、休んだほうが店側も損しないんですよね」
前回の時短営業のときは予約客のみ入れて深夜まで開けていたというが、今はその予約営業すら客が来ないという。それほど、今回は北新地に人が歩いていないのだ。
だが、そんな中でも9時を過ぎても密かに営業を続ける飲み屋もある。
「普段はクラブやラウンジに飲みに来るサラリーマン客が多いのですが、今回のまん延防止は9時まで営業するホステスやクラブのママ達相手に店を開けています。
どこも暇なのか、9時を過ぎると『今日も客0やったわ。一杯、飲ませて!』と来るママが多いですね。昨日も深夜まで飲んで、そこからママの知り合いのバーに行ったので予約営業している店は何軒かあると思います。さすがに知り合い以外を入れることはないですけれどね」
感染リスクが高いからか、飲食店関係者も不特定多数の客を入れるのは気が引けるようだ。
大阪では夜の街で飲み屋が軒並み休業
闇営業する店も存在するが……
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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