メンズファッションバイヤー&ブロガーの
MBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第171回目をよろしくお願いします。

メンズファッションバイヤーのMB。「『おしゃれに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)
先週に続き、今回はGUの最新版「買うべきベスト5」を紹介します!!
▼5位:ピンオックスフォードシャツ(長袖)CL 1990円(+税)

ユニクロでも「シワのつかないシャツ」をCMで打ち出していますが、実はGUではそれよりも先に「防シワ加工シャツ」を展開しています。洗ってもシワがつきにくく、ノンアイロンでも十分使える防シワ加工のシャツ。数ある展開の中でもこちらのピンオックスフォードシャツはオススメ。やや肉感のある風合いでカジュアルはもちろん、ビジネスシーンにも活用できます。
「オックスフォードシャツ」となると、どうしても目が荒く、野暮ったい印象が強いものですが、こちらは目の詰まったツヤ感たっぷりの素材。同じオックスフォードでもカジュアルな印象はなく、ラルフローレンのようにきちんとドレス感があります。
またシャツの命は袖にあります。身幅や肩幅が合っていなくとも実はそこまで気にならないものですが、「袖がゆるい」とそれだけでルーズな印象を与えてしまうもの。体の先端である「首回り」「裾まわり」「袖まわり」は視線が止まりやすく、印象の要となる部分なのです。
このシャツは袖まわりがスッキリと細く、腕を無駄なく綺麗に見せてくれます。1000円台のシャツの中ではズバぬけて形が綺麗。「シンプルで長く使えるイージーケアシャツ」が1990円ですから良い時代になったものです。
▼4位:ボーダークルーネックセーター(半袖)CS 1490円(+税)

実はGUはボーダー柄やジャカード柄など、柄物がお得意。無地が強いユニクロに対して補完関係を狙っているのか、柄物が多く豊富な印象です。また単に柄物の展開が多いだけでなく、色のバランスがお上手。
そもそも柄を作るときに気をつけなければならないのが「色彩」と「面積」です。赤や青などの原色は色彩の強く子供っぽい印象を与えてしまいがちで、逆に同じ赤系でも薄いピンクやネイビーなど「濃い」か「薄い」ものは落ち着いた印象を与えてくれます。このように同じ色でも色彩次第で印象は一変するもの。
また面積も重要です。色の入った部分の面積がどの程度あるのかで印象はガラリと変わります。大きく前面に入った色と、背中に小さく入った色とでは同じ赤などでもまったく意味が違います。
GUのボーダーはこの「色彩」と「面積」のバランスがとても上手です。このボーダーもなるべく落ち着いた色彩を少量の面積で使っているところがポイント。しかしながら、決して地味になることもなく、バランスのいい柄を実現しています。