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松尾スズキに小池栄子がマジギレ!? 伝説のグラビア企画の裏側

―[SPA!創刊30周年]―
『週刊SPA!』創刊30周年を記念し、全12日、全15公演にわたり開催されている「SPA!フェス」(〜6月10日)。イベント2日目は、同じく結成30周年の大人計画を主宰する松尾スズキさんによる、「松尾ちゃんとSPA!の30年」と題したトークイベントがLOFT9 Shibuyaで開催された。

左より、進行係の福田フクスケ(週刊SPA!編集部)、松尾スズキさん、河井克夫さん、司会の田辺健二(週刊SPA!副編集長)

連載初のファンレターは獄中から

 イベント第1部では、松尾さんの長年の相棒であり、現在、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」にも出演している漫画家の河井克夫さんをゲストに、本誌とお二人の思い出を振り返った。  松尾さんと本誌の出会いは、 1997年(12月7日号)のインタビュー。舞台『ファンキー!  ~宇宙は見える所までしかない~』で第41回岸田國士戯曲賞を受賞した時のもので、インタビューでは、障害者やいじめ問題をテーマにした同作のインスピレーションの一つに、本誌の「障害者たちが笑うメディアの“障害者ブーム”」(1996年3月27日号)という特集があったことを語っていた。
同インタビューの誌面

同インタビューの誌面。どこか野坂昭如風。「この頃は意識的に怪しげな雰囲気を出してましたね」と松尾さん

「その頃、SPA!はまだ硬派でしたよね。『ゴーマニズム宣言』(2018年4月3日号より復活)のイメージが強かったし。でも、いまは素人娘にいくら払えばおっぱいを出してもらえるか、という企画のイメージ。ゲスなんだよ」と嘆く松尾さんに、「SPA!の松尾スズキ番」を務めてきた田辺副編集長は「その企画、最新号のものじゃないですか!」とツッコミながらも宣伝。
最新号(5月22日号)の誌面を見せる田辺副編集長

最新号(5月22日号)の誌面を見せる田辺副編集長

 その後、話は「寝言サイズの断末魔」をはじめとする、松尾さんの過去の連載へと移る。90年代はまだワープロで、重すぎて地方公演の際に運べず、手書きの回があったことや、初めてのファンレターが獄中から届いたこと、アラーキーとのある夜の出来事(ここでは明かせない)などのエピソードの数々に、ステージも会場も大いに盛り上がった。

伝説のグラビア企画「松活」の仰天裏話

 続くイベント第2部のテーマは、SPA!誌上で不定期連載し、のちに写真集にもなった伝説のグラビア企画「松活妄想撮影所」。毎回、松尾さんが妄想する物語に柴咲コウや深津絵里など第一線で活躍する女優たちが“主演”として登場する同企画のカメラマンを務めた大橋仁さんをゲストに、撮影秘話が語られた。
「窮屈な女」の回に登場した小池栄子

太った男4人と暮らす女、という設定の「窮屈な女」の回に登場した小池栄子について話す面々。松尾さんの向かって右が大橋仁さん

 タンクトップの下にブラジャーをつけていた小島聖に松尾さんが「汗に濡れたタンクトップにはノーブラだろ!」と説教した事件や、電話ボックスの中で太った男性に挟まれて撮影していた小池栄子が「なんかイカ臭くないですか?」とキレた事件など、松尾さんと女優たちの攻防に会場は驚きと笑いの連続だった。 「同グラビア企画から15年経ったいま、もし撮るなら誰を撮りたいですか?」と同企画を担当していた副編集長が松尾さんに聞くと、「“俺が誰を”の前に、“誰がSPA!を”(OKしてくれるか)なんだよ!」。その返答に会場は大笑い(副編集長は苦笑い)。  その後、カメラマンの大橋さんの代表作ともいえる、300人の男女が“肉塊”となってくんずほぐれずする様を撮った写真集『そこにすわろうとおもう』(2012年/赤々舎)の、ほぼ未公開のメイキングムービー(撮影監督はカンパニー松尾)が約25分にわたり上映された。

メイキングムービーに釘付けになる会場。300人の男女を俯瞰した映像に「バジルシードみたいだね」と河井さん

 鑑賞後、しんと静まり返る観客に、「友達から預かったペットがその日に死んじゃった、みたいな空気になってる」と言う松尾さん。その言葉で会場の空気がほぐれると、イベントの締めである第3部の準備が始まった。
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第3部はあのユニットのシークレットライブ
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週刊SPA!5/22号(5/15発売)

表紙の人/広瀬すず

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