「できないこと」を受け入れると人生がうまくいくようになる――歌舞伎町10億円女社長の教え
そして困った挙句に、
「内野! お前大学生だろ。頑張ってこい!」
と、私に言ったのです。お客様には自信満々に「英語が話せる女のコがいました」と言って、私を英語圏のお客様の横につけました。
店長は大学生だったらそれなりに英語がしゃべれるだろうと思って席につけたのでしょうが、私が大学で勉強していたのは数学で、英語は大の苦手。受験英語もろくにわかっていないのに、英会話などもっての他でした。
英語圏のお客様は終始英語で話していましたが、私はチンプンカンプンでした。接待しているお客様が見るに見兼ねて、英語圏のお客様の言葉を通訳してくれて私に話し、私が話したことをまた通訳してくれて英語圏のお客様に話してくれてなんとか会話が成立して、しばらくお話ししてからお帰りになりました。
お客様が帰られた後、店長に「英語もしゃべれないのになんのために大学行ってんだ?」と言われ、私はまた落ち込んでしまいました。
数日後、接待をしたお客様が1人で来られました。なぜだか私を指名してくれました。ひとまず私は「この前は英語が全然わからなくて申し訳なかったです」と謝りました。
すると、お客様は「あやかちゃんは今、すごく自信をなくしているように見えるけど……」とゆっくりと話しはじめました。
「あやかちゃんの欠点はなに?」
私は自分のあらゆる欠点を言いました。
「広島弁が抜けない」「田舎くさくて垢抜けない」「お酒が飲めない」「洋服を新調するお金がない」「ぽっちゃり体型で痩せられない」「お客様の単価の上げ方がわからない」「英語もしゃべれない」「気も利かない」「お客様の誕生日にブランド物のなにかを買えるだけのお金がない」「銀座のごはんやさんや、バーを知らない」……。
「英語もしゃべれないのになんで大学行ってんの?」
お客様から欠点について問いただされて
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中
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