更新日:2018年09月21日 14:24
エンタメ

“美魔女”16名が水着に挑戦、グランプリは47歳の主婦――第9回 国民的美魔女コンテスト

 厳しい予選を勝ち抜いたアラフォーからアラフィフの美魔女16名が集い、グランプリを決定する「第9回 国民的美魔女コンテスト」の最終選考会が9月19日(水)、品川 ザ・グランドホールにて開催された。今回、栄えあるグランプリを獲得したのは梅本理恵さん(47歳)。ファイナリストの中で最年長、神奈川県在住の主婦だ。
グランプリ

グランプリを獲得した梅本理恵さん(47歳)

グランプリは47歳の主婦・梅本理恵さん

 国民的美魔女コンテストは、ファッション雑誌『美ST』(光文社)が2010年から主催し、“年齢を感じさせない外見美と知的美”を競うイベント。とはいえ、若さを競うのではない。年齢を重ねれば、苦労や嫌な思いだってする。さまざまな経験を経て、乗り越えてきた女性の輝きは美しいものである。  コンテストのOGで結成された「TEAM美魔女」は、雑誌やテレビなどのメディアに出演するだけではなく、企業とコラボレーションしたり、社会貢献活動を行ったり、その後も前向きに生きる大人の女性の代表として発信を続けている。  今年は「コンテスト史上初のヨーロッパ美魔女」や「有名外資系保険会社OL美魔女」など、合計16名がステージに立った。審査は、一般ユーザーによる事前のWeb投票、会場を訪れた読者による投票、6名の審査員による評価の合計で決定する。『美ST』が定める選考基準は以下だ。 1.年齢という言葉が無意味なほどの輝いた容姿 2.経験を積み重ねて磨かれた内面の美しさ 3.いつまでも美を追求し続ける好奇心と向上心 4.美しさが自己満足にならない社交性
ホワイトデニム

今回のコンテストでは、自己PRは全員が白のトップスにデニムパンツというシンプルな服装

 第1審査は自己PRからスタート。それぞれの美魔女がダンスや歌などの特技を披露した。前回までのコンテストとの違いは、全員が白Tシャツにデニムパンツというシンプルな装いで統一されていること。その理由を『美ST』編集長の井上智明氏が「その人そのものを見てほしいと思ったから」と説明した。  続いての審査では水着に挑戦。この日のために身体を絞ったり、ウォーキングの練習をしてきたという。最後には華やかなドレス姿となり、その美しい姿に会場のだれもが息をのんだ。 ドレス 運命の結果発表。WEB賞にチダムバラム利美さん(41歳)、つるんとむき卵肌美魔女賞に福川明子さん(44歳)、フェイスライン美魔女賞に渡辺こずえさん(37歳)。  続いて、準グランプリに選ばれたのは、京都府でMC業を行っている橋爪美香さん(40歳)。認知症の祖母と闘病中の母を支えつつ、仕事と子育てを邁進してきたという。目に涙を浮かべて言う。 「今日の私があるのは、産んでくれた両親といちばん近くで応援してくれた娘、コンテストを作り上げてくれた皆様のおかげです。私はこれまで、ずっとひとりで頑張ってきたと思っていました。今回のコンテストを通じて、まわりにたくさんの人たちがいて、支えてくれているのだと気づくことができました」
準グランプリ

左から、『美ST』編集長の井上智明氏、準グランプリの橋爪美香さん(40歳)

 そして今回、見事グランプリの栄冠を手にしたのは主婦の梅本理恵さん(47歳)だった。自分の名前が呼ばれると「まさか自分が選ばれるとは思わなかった」と驚いた様子。家族への感謝を述べつつ、受賞の感想をこうコメント。 「今回のコンテストに参加することを友達にも隠していたのですが、話した瞬間から応援してもらえて。初めて挑戦することがたくさんありました。16名のメンバーと出会って学ぶことが多かったです。みんなで助け合って、今日はとにかく楽しもうと笑顔でのぞみました」 授賞式 質疑応答の時間で「美しさのために心掛けていること」を問われると、「常に笑顔でいること。そのために怒らないように努力しています。たぶん15年は怒ったことがない。相手は一生懸命、私も一生懸命。お互いに一生懸命だから、責める必要はないと考えるようにしています」と話していた。  梅本さんがグランプリに選出された決め手を審査員長を務めた『美ST』編集長の井上智明氏が説明する。 「参加者の中で最年長の47歳。ドレスで歩いていてもおぼつかないところがあったり、ステージでも下を向いてしまったり、緊張が伝わってきました。でも、そんな飾らない自然体の姿が美しかった」  世間で“美魔女”という言葉が注目を集めるようになって久しいが、井上編集長によると「ここ10年で40代の女性のイメージが大きく変わった」という。かつては、街で綺麗な女性を見つけることは難しかったが、現在では40代が美しいのは当たり前の時代になった。  そんな中で目を惹くのは、頑張りすぎず、肩の力が程よく抜けた自然体な女性……。グランプリを獲得した梅本さんをはじめ、今回のコンテストの選考ではそんな傾向が見られたように感じる。  さて、30歳を過ぎれば、だれもが家族や仕事が中心となる。彼女たちも普段は夫や子どもがいたり、会社で働いていたりする。早くから結婚したため、主婦業や子育ての時期が長かったという人もいる。そんな中でも“美しくありたい”と前向きに考え、自分の夢を実現しようと出場を決意した美魔女たち。その姿が、世の中の多くの女性たちに勇気を与えることは間違いない。<取材・文/藤井敦年、撮影/藤巻祐介(TAKIBI)>

「第9回 国民的美魔女コンテスト」最終選考会結果

グランプリ 梅本理恵さん(47歳) 準グランプリ 橋爪美香さん(40歳) WEB賞 チダムバラム利美さん(41歳) つるんとむき卵肌美魔女賞 福川明子さん(44歳) フェイスライン美魔女賞 渡辺こずえさん(37歳)
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスで様々な雑誌や書籍・ムック本・Webメディアの現場を踏み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者として活動中。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。趣味はカメラ。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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