今年で終わる美魔女コンテスト、栄冠は最年長の52歳に。美女ファイナリスト14名を一挙公開
年齢を感じさせない外見美と知的美を競い、才色兼備な大人の女性“美魔女”を発掘するコンテストとして2010年からスタートした「国民的美魔女コンテスト」。今年で第10回を数える。
ファッション雑誌『美ST』(光文社)が2010年より開催してきた「国民的美魔女コンテスト」。35歳以上の才色兼備な大人の女性のコンテストとして歴史を積み重ねてきた。その出身者たちで結成された「TEAM美魔女」は、メディア出演をはじめ、企業コラボや社会貢献活動を行うなど、さまざまな形で活躍してきた。
10周年の節目を迎えるが、今年のコンテストで最後になるという。まさに集大成とも言える今回だが、予選を勝ち上がったファイナリスト5名に加え、過去9回のファイナリスト全135名の中から『美ST』編集部が選んだ各回1名のレジェンドが参戦。
外見だけを競うのではない。年齢を重ねるなかで、だれでも苦労や嫌な経験だってする。しかし、それを乗り越えて輝いている女性は美しい。イベントの冒頭、『美ST』の桐野安子編集長が「彼女たちの人生を見てほしい。そのうえで、頑張っている姿に共感してほしい」と話した。全員アラフォー&アラフィフ。そんな合計14名の中から「美魔女の中の美魔女」が決定する――。
一次審査は、これまでのコンテストとは異なり自己アピールではなく、「これからも美魔女としてどう美しくあり続けるのか」美容公約を宣言した。
第1回コンテストにも出場していた最年長の坂村さんは、この10年でさまざまなことがあったという。トータルビューティアドバイザーとして活動しながらも、更年期障害、親の介護……。落ち込んでいるときに地元で開催されたミス・ユニバース栃木県で審査員を務め、あるファイナリストから「美魔女が出てきたおかげで、私たちは年をとるのが怖くなくなったんです」と告げられたという。そんな出来事があり、現在52歳だが、これからも前を進んでいくと決意したそうだ。
また、最年少の参加者となる川端歩さん(39歳・大阪府)は、シングルマザーの会社員だが、17歳の娘をもつ母でもある。大学時代に妊娠、若くして出産したことから、未熟さを痛感することもあった。そんななか、“娘に恥じない人間でありたい”という考えだけはブレなかったという。これからも芯の通った強くて心穏やかな女性を目指す……。
参加者たちは、女性として、母として。結婚、出産、離婚、再婚。多くのライフイベントがあるなかで、それぞれの想いを強く誓った。そして、二次審査では水着に挑戦。今回は全員が黒の水着で統一されていた。
三次審査で華やかなドレスに着替えると、会場から感嘆の声が漏れる。
いよいよ運命の結果発表。Web賞に坂村かおるさん(52歳・栃木県)、ベストボディ美魔女賞に梅本理恵さん(48歳・神奈川県)、輝く美魔女賞に和田ゆうこさん(46歳・広島県)、ぷるんと美やせ美魔女賞に深山純青さん(46歳・東京都)、ベビーペプチド美魔女賞に西村真弓さん(45歳・愛知県)が選ばれた。そして、準グランプリに川端歩さん(39歳・大阪府)。
「今回の第10回という記念すべき大会において、このような素晴らしい賞をいただけて感謝しています。ここに立てているのは、同期のみんなや家族、『美ST』編集部のおかげだと思っています。これからも自分に磨きをかけて、美を発信していきたい」(川端さん)
果たして、栄冠はだれの頭上に輝くのか。ドラムロールが鳴り、観客が固唾をのんで見守るなかグランプリの名前が読み上げられた。
「坂村かおるさん」
会場は盛大な拍手に包まれた。自身の名前が呼ばれた瞬間、こみ上げてくる想いから涙を浮かべる坂村さん。審査員から満場一致での決定だったという。彼女は感極まりながらこう話した。
「胸がいっぱいです。家族の支えや友達の励ましがあったから、ここまで来れました。52歳という年齢でコンテストのステージに立つことは、お化粧が崩れてしまったり大変でしたけど、美魔女の名に恥じないように、これからも邁進していきたいです」(坂村さん)
最後に、審査員長を務めた『美ST』編集長の桐野安子氏が今回の決め手を話した。
「ここまでくるとライバルではなく、共に戦っている同士。美魔女の中の美魔女ということで、審査は大混戦でした。お花と同じでどれも綺麗なので選ぶのが難しかった。そんななかでも坂村さんは圧倒的な票でした。決め手としては、だれもが年齢を重ねるのが怖いと思いますが、坂村さんの存在があることで、未来を、時が経つことも恐れないでいられるから。
また、川端さんは本当に強い方。これまでの人生ツラい経験もしてきたんだろうと思う。17年間ひとりで子育てをしてきて、今日の出場も娘さんのために、人生の可能性を示すために出場した……。だれかのために、ということはものすごいパワーがあるなって」(桐野編集長)
だれもが大人になれば、家族や仕事、年齢を言い訳に、新しい挑戦を諦めてしまいがちでもある。しかし、制約があるなかでも美しくあろうとする姿は魅力であふれていたのだった。
グランプリ:坂村かおるさん(52歳・栃木県)
準グランプリ:川端歩さん(39歳・大阪府)
Web賞:坂村かおるさん(52歳・栃木県)
ベストボディ美魔女賞:梅本理恵さん(48歳・神奈川県)
輝く美魔女賞:和田ゆうこさん(46歳・広島県)
ぷるんと美やせ美魔女賞:深山純青さん(46歳・東京都)
ベビーペプチド美魔女賞:西村真弓さん(45歳・愛知県)
<取材・文/藤井厚年、撮影/鈴木竜太>明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
12月5日(木)、日本橋三井ホールにて最終選考会が開催され、最年長の坂村かおるさん(52歳・栃木県)がグランプリに輝いた。彼女は第1回のコンテストにも出場しており、「チャレンジを続けて“美しく老いる”ことで後輩の憧れになりたい」と話していた。
最年長の坂村かおるさんが“クイーンオブ美魔女”に決定
「第10回国民的美魔女コンテスト」最終選考会結果
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