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エプソンvsキヤノンvsブラザー「大容量インクジェットプリンター」のベストバイは?

 年賀状を印刷しようと、いざプリンターを作動させてみたら、長時間のクリーニングモードからのインク切れ……そんな目に遭った人も少なくないのでは。ストレスフリーで気兼ねなく印刷できる大容量カートリッジを備えたプリンターが各社から勢揃いだ。
ギークロ通信

【エプソン エコタンク搭載モデル EW-M630TB/TW】

 エプソンによるインクジェットプリンターの不満調査では、88%のユーザーが「使いたいときにインクが切れて困る」、98%のユーザーが「本体は安いのにインクが高い」と回答しています。 「純正インクは全色揃えるとプリンター本体より高額になることもあるので、場合によってはプリンターの買い替えを勧めることもありますね」と話すのは、大手量販店の販売員。  こうなるとありがたいのが、リーズナブルな互換インク。なかには100円ショップで購入できるものもある。一方で「互換インクを利用するとプリンター故障率が大幅に上がる」とも言われており、メーカーでの修理費用も新品が数台購入できるほど高額に……。  とはいえ、これだけ互換インクが広まると、利益率の高いインクでプリンターメーカーが収益をあげることが難しくなってきた。  そこで各社が新たに導入したのが、前述のユーザー意見を取り入れた新型プリンター。いずれも大容量タンクを搭載しており、従来よりもインクの長持ちと低コストを実現している。  エプソンはすでに、新興国向け製品で’10年から大容量タンクを搭載したモデルを販売していたが、’16年には国内や先進国へも提供を開始。今夏には世界累計販売台数が3000万台を突破した。  これを受け、競合のキヤノン、ブラザーも、名称は違えど大容量タンクを搭載したモデルを発売。新型インクジェットプリンターの三国志時代が幕を開けた。  この大容量タンク、エプソンとキヤノンではボトル詰め替え式を採用している。対してブラザーは従来のカートリッジ方式を採用しているが、どちらも甲乙つけ難い出来になっている。  まず気になるのが印刷コスト。A4用紙1枚あたりのコストは、エプソンがカラー0.9円、モノクロ0.4円。キヤノンはカラー0.8円、モノクロ0.3円。ブラザーはカラー3.7円、モノクロ0.7円となっている。  インクの価格だけを見れば、エプソンかキヤノンを選んでおけば安心できそうだが、ここで忘れてはいけないのが印刷速度。1、2枚ならまだしも、年賀状などは100枚単位で印刷する人もいるだろう。連続印刷時の性能は「ipm」で表記され、1分で何枚印刷できるかがわかる。これを見れば、ブラザー10ipm、エプソン8ipm、キヤノン5ipmとなり、ブラザーが頭ひとつ抜けている。
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進化した大容量タンクプリンタ 3機種はコレだ
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