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「JKビジネス」は条例規制してもなくならない!? 少女たちはなぜ足を踏み入れるのか

JKビジネスの闇を10年に渡って取材したノンフィクションライターの高木瑞穂氏が上梓した『裏オプ』

 ‘17年7月、ある条例が東京で施行された。「特定異性接客営業に関する条例」と呼ばれるこの条例は通称・JK条例と呼ばれ、都内のJKビジネス店は激減したと言われる。だが、「それはあくまでも表向きの話。‘10年頃に出現したJK居酒屋にはじまり、見学クラブ、リフレ、散歩と業態を変えながら生き残ってきたJKビジネスですが、‘17年の規制でも消えることはありませんでした」と語るのは、ノンフィクションライターの高木瑞穂氏だ。JKビジネスの闇を10年間追い続けた記録をまとめた『裏オプ JKビジネスを天国と呼ぶ”女子高生12人の生告白』が今、話題となっている。ノンフィクションライター・高木瑞穂が見た「女子高生と売春」の最暗部とは。

――JKビジネスは現在、どのようになっているのですか?

「現状のJKビジネスは、デリヘルと同じ風営法の届け出済みの派遣型と東京都や愛知県で施行されているいわゆるJKビジネス条例の届け出済みの店舗型に大別されます。基本的には、どちらも18歳未満のアンダーと呼ばれる少女たちは働いていません。しかし規制後も断続的に摘発があるように、潜りの業者は壊滅されていない。さらに『パパ活』と称してSNSなどを通じて個人営業をする少女も増加しています。女子高生を巡る売春ビジネスの状況はむしろ悪化していると見る方が正しいでしょう」

――カラダを売る少女たちのタイプは10年前と現在では変化がありますか?

「かつては『裏オプ』という概念すらなく、『裏オプ』という言葉が流行り始めた‘12、‘13年頃も、せいぜい手によるサービスなどライトなものでした。働いている少女も、多くが渋谷で遊んでいるようなギャル層が中心。それが今では学歴や家庭環境など関係なく、いわゆる真面目で”普通の少女”がカラダを売るようになっています」

――”普通の少女”がJKビジネスに足を踏み入れる原因は何なのでしょう。

「これまで多くのJKビジネスに関わった未成年の女の子を取材して、わかりやすい傾向があると感じています。まずは、承認欲求を満たすため。つぎに、男性アイドルやホストあるいはヴィジュアル系バンドに貢ぐため。大別するとこの2つです。警察の手入れは当然少女たちにとっても『怖いこと』ですが、補導されても逮捕されることはないので、そこまでリスクだとは考えていない。『学校に知られたら困る』くらいなことなのです。だから少女たちはJKブランドが高値で売れる3年間を『儚き熱狂期間』と捉え、カラダをカネに換金しようと躍起になる」

――JKビジネス関連の報道では、「少女たちは大人に騙された被害者」とされています。

「もちろんそういった側面はあります。でも彼女たちもしたたかに大人を『利用』している現実もある。ワイドショーでは不倫だパパ活だと情報が垂れ流されています。出会いカフェに官僚が通っていたとか、そんなことが面白おかしく伝えられる。そんな状況で売春はダメだと言っても、無理があるでしょう。自由恋愛を建前にグレーな状況で個人の売春が半ば許されていることからすれば、極端な話ですが『タバコは20歳になってから』のように、『売春も20歳になってから』と周知するなどの教育も必要でしょう」

――著書のなかには路上で売春する立ちんぼ少女のインタビューが掲載されていますが、信じられない現実です。このような少女は多くいるのでしょうか。

「多くはありません。でも今もいるのは確かです。情報を持っている少女は街に立つことはありませんが、地方出身の家出少女などはJKビジネスそのものを知らないケースがある。そういった少女の多くは『出会い系アプリより簡単に客とつながれる』と考えているのです」

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少女たちにとっては支援団体もスカウトも一緒

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