ニュース

安倍首相の外交が「四流」な理由。トランプをノーベル賞に推薦って…/倉山満

― 連載「倉山満の言論ストロングスタイル」―

安倍外交は、どの程度か? 四流である。五流とは言わないが、三流には至らない


 トランプをノーベル平和賞に推薦するなんて「アメポチ」がすぎる。安倍外交は卓越していると思っていたけど、見損なったという声がある。
 しかし、見損なうなど、見当違いも甚だしい。安倍外交は最初から大したことはないのだから。


 安倍外交は、歴史的評価を下せば、どの程度か? 四流である。五流とは言わないが、三流には至らない。褒め過ぎも貶し過ぎも不当なので、四流である。

 確かに、政権発足当初こそは、「地球儀外交」を掲げ、マトモな外交をやる気配はあった。「地球儀外交」とは、アメリカとの同盟を基軸に太平洋の自由主義諸国……台湾、東南アジア、オーストラリア、インドといった諸国と連携しつつ、英仏のような欧州の大国をも巻き込んで、中国やロシアのような価値観が異なる膨張主義政策を採る国に対抗しようとの試みだった。定石だ。

 アメリカ大統領がドナルド・トランプに代わってからは、日米関係は良好となった。トランプが他の友好国との軋轢を繰り返すので、安倍首相が「トランプ内閣の外務大臣」として果たした役割は、本欄でも再三再四、強調してきた。

 同時に、安倍首相の「戦後レジームからの脱却」を、すっかり忘れたかのような態度は批判してきた。トランプは本気で第二次世界大戦後の秩序の見直しを考え、真剣に戦っている。真の意味での政治家だ。一方の安倍首相は、トランプが決めた路線の中での調整役、行政官にすぎない。

 トランプは日本に対し自主防衛を前提とした対等のパートナーシップを求めてきているのに、日本はアメリカに鎖で繫がれたがっている。自分の国を自分で守る気がないなら、永遠に敗戦国のままではないか。

 東アジアには凶暴な核保有国がズラリと並んでいる。中国、ロシア、北朝鮮。「人を殺してはならない」という価値観が通じない連中だ。マトモな国防努力すらしない日本を、連中が相手にするだろうか。

次のページ 
安倍内閣は北方領土を打ち切るべきだ

1
2
3

嘘だらけの日独近現代史

世界大戦に二度も負けたのに、なぜドイツは立ち直れたのか?





おすすめ記事