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永久連チャン、パチプロ集団「梁山泊」……平成のパチンコ史を振り返る

<平成ギャンブル名勝負第7回・パチンコ編2>

パチプロ集団「梁山泊」が登場

 前回紹介した『ブラボーキングダム』の他にも永久連チャンとして有名なのは、『春一番』の特定ランプを用いたタイミング打ちでしょう。これは攻略誌のスクープとして発覚した攻略法ですが、実際に使うのはかなりの難易度で、ちょっと現実的ではないかなという結論に。しかし徹底的に訓練し、永久連チャンをものにした軍団が登場します。  出入り禁止になったら次のホールへと、全国の春一番設置店を荒らしまわり一躍その名をあげたプロ軍団、その名前こそ、梁山泊。確かな腕前をもとにテレビにも出演するほど知名度を高め、一般ファンのあこがれの存在にもなりましたが、後にその名前を悪用した攻略法詐欺が行なわれるなど、今では業界にとっての黒歴史に……。  筆者の知り合いのホールも本物の梁山泊がやってきましたが、店長との話し合いで一定の金額を抜いたら打つのをきっぱりヤメて退店するという一本筋が通った軍団だったからこそ、後にその名を汚すようなことになったのはまことに残念無念なのであります。

規制により連チャン機時代は終焉を迎えるが……

 永久連チャンほど破壊力はなくても、連チャン機時代には様々な連チャン促進打法が発覚。意図的にエラーを発生させるというリスキーなものから、大当り時に空き保留を作っておくというノーリスクなものまで、連チャン機にはどこかしら狙いどころがある機種が少なからず存在し、上手い具合に連チャンしようものなら仮に運の要素が高かったとしても攻略した、攻略できたという喜びが上回ったものです。  しかしそんな連チャン機も規制によって絶滅。実はノーマル機として発売された『黄門ちゃま2』は連チャン機として開発されており、玉詰まりを意図的に起こしてエラーを発生させることで連チャンプログラムが発動したことはここだけの話。  そして、確変という名の連チャンが正式に認められたCR機時代が到来します。攻略法も登場しなくなり、攻略プロもホールから姿を消していきます。そんな状況で、なんとかヒラ打ちで生き残っていたプロはもちろん、一般ファンも巻き込むほどの話題になった機種がありました。

アナログ要素が隙となり大当たり直撃!

 それが、『CRF蒼穹のファフナー』。ただ単にデジタルで大当りを決めるのではなく、役モノというアナログ要素が隙となった結果、大当たり直撃という攻略法が発覚したのです。  とはいえVゾーン入賞で大当りというのは羽根モノでは当たり前、またデジタルとアナログの複合機は他にあるものの、ファフナーの場合にはSPルートというV入賞期待度が高いルートが用意され、打ち出しタイミング次第でこれを狙うことができてしまったところがポイント。  本来はゲーム性の幅を広げる存在が仇となったものの、この10年間で最も稼いだという人が多かった攻略法であるのは間違いないでしょう。ちなみにアナログ要素が強い機種では台を叩く、通称ドツキでV入賞をアシストするという方法もありますが、これは攻略法ではなくゴト行為であり、犯罪として警察にしょっぴかれる可能性もあるだけに要注意です。  平成も終わり、メーカーの開発力が格段に進歩すると同時に隙を残す余地がなくなった今では「攻略法=詐欺」という認識で間違いありません。だからこそ自分の知識と技術で大当りを狙ったり連チャンを促進したり、本物の攻略法が存在した時代を過ごせたのは、個人的にその恩恵にほとんど与れなかったものの、良き思い出であるのは確かなこと。  今後、いわゆる封入式という釘調整さえできないパチンコが登場したら、回る台で粘ることさえできなくなってしまう可能性もあります。仮にそうなったとしてもパチンコ自体を止めることは個人的にはないかと思いますが、どこかしら隙があったりする方が面白いからこそ、また心をざわつかせるような何かが出て欲しいなと切に希望します。
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。
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