更新日:2023年04月13日 01:33
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「すべてはアベが悪い」「安倍さんはすべて正しい」と主張する者たちを同時に葬り去れ/倉山満

愚策と白痴の二択では、安倍政権に対するマトモな批判が封殺される

 そうなったとき、自民党は何と言うか?「災害対策だけは何とかしてやる」だ。どこまで我慢しなければならないのか? 自民党を甘やかす限り、マトモな野党が出てこない限り、無限大だ。  これまで「政治とは、よりマシな選択の連続だ」と、国民がニヒルを気取っていたツケなのだ。  自民党は劣悪である。しかし、野党はもっと劣悪である。そんな自民党を許してきているのだから。  昔の社会党にしても、今の枝野幸男にしても、政権を担う意思が無い。そんな政党が野党第一党でいたら、マトモな野党の邪魔になる。むしろ自民党にとっては、立憲民主党が野党第一党でいてくれるのは、大歓迎なのだ。  私とて、安倍内閣(創価学会傀儡)の政策には反対である。経済政策では金融緩和をもっと徹底しろと思うし、あんなゴミのような改憲案など実現可能性ゼロだから無視するが、本当に実現されたら困るので反対だ。  ところが、枝野以下野党の批判の頓珍漢なこと。景気回復の原動力である金融緩和をさっさとやめろと言い出すし、日本国憲法の条文を一字一句変えるなと主張する。正気か? 野党も本音では消費増税に賛成だから、わざと自民党を勝たせたのではと疑いたくなる。  愚策と白痴の二択である。これでは、安倍政権に対するマトモな批判が封殺される。そして正論が通ることはない。  これが、「安倍枝野共犯関係」である。冷戦で米ソが対立しながら、日本国内では自社両党が談合を繰り返していた。ソ連の回し者の社会党は論外だが、自民党にも闘争精神は無かった。  やっていることは同じだ。これのどこが、分断と対立なのか。日本には、共犯関係があるだけだ。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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