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競走馬のセリで馬主は具体的にどんなことをやっているのか?

<第3回> 馬主あらいちゅ~の占いで馬買ってみた 馬主で占い師のあらいちゅー(@araicuu)です! 前回の記事では2018年のサマーセール前の様子と※レポジトリ(※医療情報)の閲覧についてなどをご紹介しました。今回はいよいよ、実際に私が初めて競走馬を落札したセリ場での戦いをレポートです!

現物を見てみる

 予算も合うし、レポジトリも問題なし。となったら、いよいよ実馬を見に行きます。セリ会場の隣に厩舎エリアがあるので、そこに出向いて牧場のスタッフさんに馬を出してもらいます。朝の時間帯は外の庭で比較展示をやっているのです。  といっても、私のようなド素人新人馬主が実馬を見たところで何一つわかりません。冗談抜きで、脚が4本あるからオッケー程度のことしか読み取れません。素人が1歳馬を見て、デビュー時の完成形を予想するなんて無理に決まってるわけです。  そんなわけで、レポジトリに続いて、これまた誰かに見てもらいます。新人馬主は信用できる人に丸投げするのが仕事です!!!  私の場合、浦河の某牧場さんにご紹介いただいた、川崎競馬場の佐藤紀博師に馬体と歩様を見てもらいました。 「このサウスヴィグラスはどうでしょう」 「いいんじゃないでしょうか。歩様も問題ないです」 「この馬、買ったら預かってもらえます?」 「いいですよ。やりたいです」 「じゃあ入札します」  こんなやり取りで、ありがたいことに入厩先も同時に決まりました。  後で知ったのですが、地方競馬はどこも馬房がいっぱいで、誰の紹介も受けずにセリ落としていたら、買ったは良いが入る厩舎がない……という事態になりかねないところでした。マジ怖いですね~。

いよいよセリに挑む!

 さあ、いよいよセリに挑みます。セリ場に入って、スポッターさん(入札意思を鑑定台に伝えるスタッフ)の近くに座り、アイコンタクトで「これ行きますよ」と伝えます。なんだか馬主みたいでカッコイイですね!  一番初めに出てきたのは、記憶は曖昧なのですがトーセンジョーダンだったか、エイシンフラッシュだったかの牡馬で、スタート価格は100万円。素人ながらにいい馬体だと思うのですが、誰からも手が挙がらない。 「ございませんかーございませんかー」 「えっこれ手を上げたら買えちゃうの。でもどうして誰も挙げないの。もしかしたら俺の勘違いで欠陥があるの。買っちゃ駄目な馬なの…えっえっ…?」  とアワアワしていしたら、他の馬主さんにサクッと買われてしまいました。  自分がビックリするほどの真正腰抜けチキン野郎であることがわかり、我ながら驚きました。馬買うつもりで来てるのに、100万円でフリーズしちゃうとは…。  その後先輩の馬主さんにも「あれは悪くないです。行ってよかったと思いますよ」と言われてしまいました。トホホホ。  気を取り直してサウスヴィグラスの牝馬です。サウスヴィグラスは種牡馬として言わずと知れた砂のディープインパクト、地方競馬で無双しまくっている大人気種牡馬です。  牧場側の最低落札希望価格も350万円とやや強気。これは高くなる…と思ったのですが、牝馬で馬体重も小さく、旋回癖もあるからか、誰からも手が上がりません。  入札参加者がいない場合、「最低落札希望価格を切り下げてくれ」という交渉ができるので、勇気を出して指値をします。  指値はハンドサインで行い、3を出したら300万、といった具合になります。このサウスヴィグラスは、 「100万円引きの250万円でお願いします!」  と伝えようとしたのですが、 「2と5をだしたら520万円で入札したことにならないか」  と突然心配になってしまい、オタオタしながら指を2本だけ上げていたら 「200万円ですね」 「ちょっとお待ち下さい…では200万円から参ります」 「200まーん200まーん一声でよろしいですかーございませんかー」 「ございませんか!200万円です」パーン  と、驚いたことに200万円で落札できてしまいました!  50万円得したーーーー真正腰抜けチキン野郎でよかった!! とはいえ半値近いというかなりキツい指値なので、後で牧場さんに謝りました……

記念撮影とあいさつ回りをする

 馬を落札すると、セリ市の係員さんが書類を持ってすっ飛んできます。そこに購買者番号と名前を書けば手続き終了、場内のモニターに落札価格と自分の名前が表示されます。  その後は庭に出て馬と記念撮影ですが、馬主・牧場、あと決まっていれば預託予定調教師が一同に介する名刺交換会を兼ねており、ここはメチャクチャ大事なイベントです。  預託先や育成牧場が決まっていない場合は、このタイミングで話をつけないと後が大変になると思います。私の場合は幸い、預託予定調教師が決まっていたので、育成牧場の手配までスムーズに話が決まりました。

戦い終えて日が暮れて…

 すべてが終わって、気がついたらもう夕方。静内から新千歳のホテルまで、夕日に向かって走らなくてはいけません。  脳みそがアフターコミケでハイテンションになっている感じのような興奮をしていたので眠たくはなかったのですが、体はメチャクチャ疲れています。この状態で100km近く走るわけで、これは毎日やってたらそのうち死ぬなと感じました。実際に2回くらい逆走しそうになって、ほうほうの体でホテルに到着したのでした。  ……というわけで、決して豪華でも優雅でもない、馬主の過酷な一日をご紹介しました。セリ自体は一般の方も見学可能なので、飯は有料ですが興味があったら北海道旅行に組み込んでみてください。見に行くだけならそれほどは疲れないと思います。  私もこの購入したサウスヴィグラス産駒・シトリンちゃんがメッチャ活躍してくれればもう一頭買いたいので、現場にいると思います。読者の皆様から、声をかけていただけると嬉しいです!

★今週のシトリンちゃんコーナー★

 無事、北海道から川崎競馬場・佐藤博紀厩舎に入厩しました!  育成を担当してくださったナンバーナインの木村さんから「北海道から南関東だと、輸送で40kgくらい減っちゃう子がいます。この子もそれを見越して仕上げます」と聞いていたのですが、到着してみてビックリ。本当に40kg減っていました。  佐藤厩舎で担当してくださるのは女性の厩務員さんで、女子同士仲良くやってくれているようです。これからの予定は10月25日能力試験、11月22日新馬戦と変わらず。私も現場で絶叫しているか、小便をちびっているか、失意にうたれてさめざめ泣いているはずですので、ぜひ応援にきてください!
氷河期世代ど真ん中の生まれ。馬主で占い師で大家で零細企業の経営者。副業と投資と占いで「普通の人でも馬を持てる!」ことを証明するべく奮闘中。占いは四柱推命・紫微斗数をメインでやっています。Twitter:@araichuu
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