豚バラ肉が、まじで器の底まで詰まっています。つけ汁より肉の方が多い気までしています。全体を通して「見た目以上にボリューミーである」ということは、ちゃんとお伝えしたいところです。出汁に浸かった味染み染みのバラ肉は、ご想像通りのめちゃヤバです。もちろん油揚げも同じくです。頬が緩みます。 　最後はスープ割りではなく、そば湯割りでゴールします。あまりにもほっとするそば湯割り。高まっていた血圧を正常値にもっていってくれます。サイコーの〆方。尊い。 　つけ麺って、こうもなれるんですね。あっさり食べられて、物足りなさはない。やさしいのにつよさもある。その結果、すすり子でも麺300g肉100gという強めのラインを見事クリアできました。（一般的なラーメンは麺量150g前後です） 「誰でも食べやすいつけ麺」にこだわっているという、店主の矢野さん。この麺とこのつけ汁の組み合わせ、食べている間にも、もっと食べたいと思わせるやさしい依存性があって大変です。しかも、似たものなんてない、ここでしか食べられないという事実を前に、私たちには「再訪」という選択肢しか残されていないわけです。つけ麺の新しいワールドにハマってしまってください。 　ごちそうさまです！ ＜麺すすり子＞ほぼ毎日ラーメンを食べる会社員。豚骨ベースの鹿児島ラーメンで育ち、18歳で上京してラーメンの幅広さと奥深さに取り憑かれる