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ゴーン被告の大脱走劇、許すまじの大合唱に擁護する声も…

レバノンを批判する声も

『カリスマ失墜 ゴーン帝国の20年』(日経ビジネス)

 世界中を騒然とさせた日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告の大逃走劇。保釈条件を無視し前代未聞の密出国をテレビのニュース、ワイドショーは連日のようにとりあげている。この件について意見を求められたコメンテーターたちの多くは「日本に対する侮辱だ」「カネで何でも解決できる富裕層のゴーマン」「れっきとした犯罪行為」と一斉に批難の声をあげた。  また、ネット上ではそれに追随するかのように「犯罪人をかくまうレバノンを糾弾すべき」「彼の国に対して経済制裁も辞さない」「弁護団、密出国をさせた空港職員にも連帯責任を取らせろ」などと過激な主張も散見する。  一方では、ゴーン被告がレバノン到着後に最初に主張した「日本の偏った司法制度」について同調する声も多く見られる。既報した「ゴーン被告が8日会見へ。日本人には理解できない“海外逃亡”という発想の根源」で弁護士の郷原信郎氏が「外国人の容疑者を裁判前に100日以上も収監するなど、先進国としてあり得ない手法」と語ったように、“人質司法”とも揶揄される日本の司法制度が諸外国から人権無視とも捉えられているのは確かだ。

担当弁護士のブログが話題に

 ゴーン被告の弁護団の一員である高野隆弁護士は1月4日、自身のブログに「彼が見たもの」と題した記事を投稿。ゴーン被告との会話の内容や、裁判の手続きが進む過程で膨らむゴーン被告の疑問や不安について書き連ねた。ゴーン被告の密出国の報を知り、激しい怒りの感情を覚えたとしたうえで、以下のように結んでいる。 <彼がこの1年あまりの間に見てきた日本の司法とそれを取り巻く環境を考えると、この密出国を「暴挙」「裏切り」「犯罪」と言って全否定することはできないということである。(中略)確かに私は裏切られた。しかし、裏切ったのはカルロス・ゴーンではない。>  ホリエモンこと堀江貴文氏は、自身も証券取引法違反容疑での逮捕から再逮捕、拘留を繰り返し、90日以上におよぶ身柄拘束を体験したことから、今回の件についてYouTubeで「容疑を否認したらいつまでたっても保釈されない」と日本の司法の闇について語っている。※記事公開当初、【YouTubeで「日本の検察はまるで戦前の特高警察」と持論を展開】という記述がありましたが、堀江貴文氏が動画で解説していた内容を記者が誤読、曲解していたことから削除しました。ご迷惑をおかけした読者の皆様ならびに関係各位には深くお詫び申し上げます【1/8 23時追記】  いずれにしろ、保釈条件を無視した密出国は脱法、犯罪行為であるゆえ、今回のゴーン氏の行動自体を肯定するのは筋違いといえる。東京五輪が開催される年に、素性と目的を隠した複数の外国人が綿密な計画を秘めて入国したことから、五輪でのテロ行為の不安すらも想起させる危険な犯行であったことは間違いない。

世界中が注目する会見

 本日午後10時(日本時間)、ゴーン被告はレバノンの首都ベイルートで記者会見を開くとしている。ゴーン被告に直接取材したアメリカのテレビFOXビジネスは「逮捕、起訴の背後には日本政府の関係者もいたとみて、その数人の実名を会見で明らかにする」とのゴーン被告の意向を伝えている。  4度目の逮捕前日「今起きていることは陰謀、策略、中傷である」とするビデオメッセージを公開したことからも、同会見の内容には興味が注がれている。同時に、今回の130日間にもわたる長期拘留の是非について、世界中のメディアがどう反応するのかにも注目したいところだ。〈文/日刊SPA!編集部〉
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